昨年、Fugee standard line に加わったばかりの新しい定番の形。
本の編集のお仕事柄、書籍を持ち歩くことの多いH様にセミオーダーいただきました。
鞄は趣味性の高いものなので一方向の視点だけで優劣は決して付けられません。
しかし、この鞄の形は、今回柔らかいカーフのシュリンクで作っていますが、
私共の定番の中でも最も型くずれの少ない仕立ての一つと言えます。
ですから、胴は比較的柔らかいのですが少々多めの荷物にも耐えます。
力が持ち手の根本で胴体の4カ所に分散され、胴のベルトがその重量を支える
構造になっています。負荷がどう掛かっていくかを考える事は大切な事です。
もちろん外見は同じでも重たい物を常に持たれるお客様とそうでないお客様とでは
仕立てる視線をだいぶ変えはしますが。
私たちにとってはセミオーダー、フルオーダーどちらも持たれるお客様を
イメージしながら作る楽しい作業です。
2012年9月25日火曜日
2012年9月22日土曜日
2012年9月15日土曜日
Fugeeの時計ベルト
カルテをもとにつくり出す時計ベルト。
「お客様それぞれの腕のいちばん気もちのよい場所に
バックルとベルトの剣先が納まれば、さる革(ループ)は
ひとつしかいらない」
というのがひそかなこだわり。
ループの下を縫えるのも手縫いならでは。
2012年9月10日月曜日
女性のためのすこし大きめのハンドバッグ
なかなか毎月にならないのですが、HPのMonthly Workshopを更新しました。
長いおつきあいをさせていただいているY様が、ご結婚の際に奥様にもぜひ
Fugeeの鞄をと、オーダー下さったもの。ギリギリ肩にも掛けられ、手で
持っても不自然ではない、柔らかめの鞄という条件で考えさせていただいた。
Fugeeらしい口枠を使ったクラシックな鞄をゴツい印象にならないように
心がけたつもりです。持ち手の金具はメンズのバッグでつかうものを使用する
予定だったが、試作の際、鞄の大きさに対して大きめで目立ちすぎるのが気になり、
急きょ真鍮を削ってつくることになった。
キャメル色の鞄を開けたときに見えるピンク色の裏革が印象的。
Monthly Workshop http://www.fugee.jp/monthly/index.html
長いおつきあいをさせていただいているY様が、ご結婚の際に奥様にもぜひ
Fugeeの鞄をと、オーダー下さったもの。ギリギリ肩にも掛けられ、手で
持っても不自然ではない、柔らかめの鞄という条件で考えさせていただいた。
Fugeeらしい口枠を使ったクラシックな鞄をゴツい印象にならないように
心がけたつもりです。持ち手の金具はメンズのバッグでつかうものを使用する
予定だったが、試作の際、鞄の大きさに対して大きめで目立ちすぎるのが気になり、
急きょ真鍮を削ってつくることになった。
キャメル色の鞄を開けたときに見えるピンク色の裏革が印象的。
Monthly Workshop http://www.fugee.jp/monthly/index.html
2012年9月7日金曜日
2012年9月1日土曜日
アタッシェの木枠
アタッシェケースは大ざっぱに言うとつくり方が2種類ある。
ひとつは、合成の芯材を革に貼付けてつくった部品どうしを縫い合わせ、要所に
フレームを入れる方法。
もうひとつは、木ですっかり枠(箱 )を作り込み、その上に革を着せ、
時には革を木と一緒に縫い込むこともある方法。
今回のフルオーダーは、木枠でつくるほうのアタッシェケース。
木の枠はこちらで図面を書き、木工の職人につくってもらう。もちろん我々鞄職人は
木のことはほとんど何も分からない。 それ故、ただ単にこちらの図面どうりに木枠が
出来上がればいいというものではない。どこにどういう力がかかり、どう耐久性を
もたせるかを私共鞄屋にフィードバックさせる職人でなくてはならない。
時として、私が書いた図面と板厚が変わったり、根本的なかたちが変わったりもする。
当然、彼の提案によるものである。大切な共同作業者である彼とはもう十数年の
付き合いである。共にひとつの仕事に対して「腹を切る」くらいの覚悟で臨んでいる。
鞄の一部を自分でない人にゆだねるのであるから当然なのだろうが、本当に信頼できる
いい相棒である。
今回の枠が出来上がってきた。素材は検討の結果、ポプラになった。
これから、Fugeeでの加工となる。
ひとつは、合成の芯材を革に貼付けてつくった部品どうしを縫い合わせ、要所に
フレームを入れる方法。
もうひとつは、木ですっかり枠(箱 )を作り込み、その上に革を着せ、
時には革を木と一緒に縫い込むこともある方法。
今回のフルオーダーは、木枠でつくるほうのアタッシェケース。
木の枠はこちらで図面を書き、木工の職人につくってもらう。もちろん我々鞄職人は
木のことはほとんど何も分からない。 それ故、ただ単にこちらの図面どうりに木枠が
出来上がればいいというものではない。どこにどういう力がかかり、どう耐久性を
もたせるかを私共鞄屋にフィードバックさせる職人でなくてはならない。
時として、私が書いた図面と板厚が変わったり、根本的なかたちが変わったりもする。
当然、彼の提案によるものである。大切な共同作業者である彼とはもう十数年の
付き合いである。共にひとつの仕事に対して「腹を切る」くらいの覚悟で臨んでいる。
鞄の一部を自分でない人にゆだねるのであるから当然なのだろうが、本当に信頼できる
いい相棒である。
今回の枠が出来上がってきた。素材は検討の結果、ポプラになった。
これから、Fugeeでの加工となる。


