2025年12月13日土曜日

クロコダイルの名刺入れ

 14、5年ほどお使いいただいているクロコダイルの名刺入れ。
糸が擦り切れてきたので縫い直し、コバを整え、クリームを入れて
メンテナンスをさせていただきました。
ダークネイビーのクロコは黒に近い色に変化していますが、フラップの下に
かすかにネイビー感がのこっています。内張りはカールフロイデンベルグの紺。
銀925の仕切り板も良い感じに年季が入って素敵な風合いです。
触っているととても丁寧に大事にしていただいているのが伝わってきます。
使い手とモノと作り手の共鳴が感じられるのはメンテナンスの時間ならではのことで、
幸せを感じるひとときです。






2025年11月30日日曜日

師走の楽しみ

早いもので明日から師走。
そんなことをする時間があったら鞄を作れと言われそうですが
柿大好きFugeeが作る百目ガキを使った干し柿です。
いつ取りこむかで毎年一揉めありますが、今朝で完成としました。
大きな渋柿が凝縮してねっとりした甘い甘いお菓子になります。





 

2025年11月25日火曜日

自分の制作方法に疑問を感じる

何度か書かせて頂きましたが、鞄は全体のバランスが大切なものです。しかしそれは形としてのバランスや色合いのバランスだけの事ではありません。革自体、他の素材とは比べものにならないくらいそれぞれたくさんの表情をもっています。その表情を壊さないようかつ耐久性を担保してバランスよく鞄を作らなければなりません。
ですから革によって毎回やり方を変えることは当然です。
ルーティーンで作業をするのはよくありません。
最先端の方法を見つけたと思っていても世間的に常識となっているやり方だと思っていても自分の制作方法はいつも疑ってベストを求めて進めていくべきだと思います。
写真は口枠書類鞄の裏の制作過程で、これも毎回方法を悩む工程です。






 

2025年11月14日金曜日

シュリンクカーフとスターリングシルバー

シュリンクカーフに925シルバー金具の少し大きめの旅行鞄を作らせて頂きました。
金具は全てFugeeのオリジナルで特にバックルは先端部が回転するタイプで
革に負担の少ないものを制作し取り付けております。
プロポーション、質感の美しいものになったと自負しております。
耐久性をどのように担保できるかが非常に難しい鞄でしたが
10年、20年後が楽しみな鞄になりました。




             

2025年10月31日金曜日

パーツパーツパーツテストテストテスト

たくさんのパーツと部分試作の数々・・・
プロポーション、型紙の良し悪し、革の質感、強度、全体のバランス・・・
なにをどこからクリアにしていけばいいか。
セオリーはありません。
イメージする鞄に向かって、モヤモヤはっきり見えない部分をただただ地道に解決していくだけ。近道より遠回りする事の方が多かったりもしますが、
目標に向かった地道な作業の結果に裏切られたことはありません。





2025年10月24日金曜日

クロコのクラッチバッグ

贅沢な革の使い方をしたクロコダイルのクラッチバッグです。
展示販売用にこの夏作りました。
小ぶりな鞄で、コードバンで作ることが多いサイズですが、
少し迫力のあるこちらもなかなかの雰囲気です。
好き嫌いのはっきりしたクロコダイルですがお洒落な方に持って頂きたい鞄です。









2025年10月13日月曜日

二つの黒

小物を8、9月で毎年お作りしております。
定番の持ち手のないクラッチバッグCL30とCL35も小物の仲間に入れております。
CL35は、ご注文いただいておりましたフランスのボックスカーフのもの、
そしてピックアップが済んだ展示品に代わる、こちらもフランスのゴートレザー使用のものをつくらせて頂きました。
どちらも黒なので写真の遠目では違いが分かりにくいかもしれませんが実物は全く質感が
違います。キリッとしたボックスカーフとポテっと温かみを感じるゴートは触れた感じも
かなり違うものです。