2013年9月29日日曜日

迷うたのしみ


これから作る鞄の一部を集約したような奇麗な手縫いのステッチ見本。
オーダー頂いた鞄は使用する革によってあらゆる表情を見せます。
革の柔らかさ、固さによって、又その厚さや質感、裏打ちの有無、
裏打ちをするとすればどういう質感の革をどの厚さで。
テストを繰り返しその鞄に最良と思われる革の状態を探し出します。
それは非常に微妙なもので、もし、そうやって決めた質感のその革で、
同形の2cmスケールアップした鞄を作ったら、
出来上がる鞄は大きくする前の鞄とは全く違う質感の物になります。
当然のことですが、このように革は最も大きな、鞄を決定づける要素です。
しかし、実は他にもその質感を決定づける大切な要素があります。
ステッチの色、太さ、縫いのピッチによって又、手縫かミシンかによっても
鞄の表情はガラッと変わることをご存知でしょうか。
素材としての革の質感をどこまで持っていくのかは、お任せ頂くことになりますが、
ステッチを決定するのはお客様に是非参加してほしいのです。
原則として見本はお客様に差し上げております。
ゆっくり、ワクワクしながらご自宅でお決め下さい。


2013年9月25日水曜日

M様ご夫妻の鞄

ご夫妻でFugeeの鞄を御持ちいただいている。
奥様のショルダーバッグはシュリンクレザーにサドルバットのベルト類。
6、7年だろうか何度目かの里帰り。
ご主人のブライドルレザーのカカエ鞄は2年ほどたって初めてのメンテナンス。
奥様に最初にお作りして、その後旦那様に作らせて頂いたものです。
男性のお客様が多いFugeeではめずらしい流れで、
お二人でというのは本当にありがたいことです。
これからもどうぞよろしくお願い致します。


2013年9月21日土曜日

妄想の時間

「あー、できたー」
作り上げた鞄を眺める時、嬉しく楽しいのは当然ですが、
一番最初の構想を考えるときはわくわくドキドキ、
なんたって何をどう考えたっていいんです。
あること無いこと空想のものを絵に書いて、どんどん広がっていって、
それでもいいんです。
たまに鞄の錠前を考えたりすることがある。
錠前は難しい。
確実で、かなりの頻度に耐えるもの。
そして美しく、さらに作りやすくなければならない。
あっ、構想(妄想)はもう終わりにして今やってる鞄の作業に戻らなきゃ。


2013年9月18日水曜日

Fugee定番KM39型

この鞄が定番になって10年と少し。
クロム鞣カーフのシュリンクレザーでぽってりした質感。
内縫いでひっくり返せばそこそこの鞄が出来てしまいそうな革だ。
この質感で断ち目の(コバを磨いた)鞄を作ってみたくなったのが十年程前。
この種の革は磨きもかなり大変だが、Fugeeならではの
良い鞄に仕上がったと思っている。
ボックスカーフのこの鞄も素敵だがシュリンクレザーで作り上げた
質感はまた格別。









2013年9月13日金曜日

夏の終わり

   友人から可愛いお菓子が届いたので、久しぶりにちゃんとお煎茶をいれて、
   いつもより少しだけかしこまって、作業の合間のお茶の時間。
   冷たい麦茶ばかりを飲んでいた夏に、終止符が打たれた瞬間を感じました。




2013年9月9日月曜日

細身のダレス DA41型 

     作り始めて何十年かになりますが、今でも毎回壁にぶつかる鞄です。
     ステッチの位置、革の厚み、革の種類(張り)によって微妙に変化します。
     この二つはお客様からご注文頂いたもので、
     上がボックスカーフ、下がブライドルレザー。
     美しい鞄なので時間を見つけ、棚に置いてご覧頂く分を作らねば、
     と思っています。






2013年9月5日木曜日

細身のダレスバッグ

     セミオーダーでお受けしていたダレスバッグの制作。
     枠の貼り方がとてもシビアで難しい細身のダレス。
     素材は黒のボックスカーフと紺色のブライドルレザー。
     それぞれ持ち味がまったく違う革なので、扱い方もぜんぜんちがう。
     同じかたちを違う素材で同時につくると、あらためて気付くことも多く、
     新鮮。






2013年9月1日日曜日

お知らせ

  本日(9月1日)、急ですが、午後からアトリエを留守にいたします。
  明日よりのお出でお待ちしております。