2022年1月31日月曜日

口枠書類鞄 FL46型

Fugee定番 FL46型です。
ブライドルレザーをエッジ部のない全体に丸く外に膨らむ仕立てをした鞄です。
使われるお客様の色に染まる、年を経た20年後の状態を思い浮かべながらお作りしています。
ブライドルでこの形、には理由があります。
一つはブライドルの4mmというハードでしなやかな素材の力強さ。
もう一つは構造的な安定感です。
卵と同じようにエッジの無い丸い形は外的な力に強いのです。
ですからこの鞄は特別な事故等が無い限りほとんど形崩れしません。
表面のメンテナンスをすることで美しい経年変化を味わいつつ長い間使用出来る鞄です。革は使われる方と共に年を取る事が出来る数少ない自然の素材の一つと言えましょう。もちろん素材をどう扱ってどう仕立てるかによります。
革の持つ緊張感をどうぞ味わって下さい。


 

2022年1月23日日曜日

持ち手のはなし

 FugeeのFL46型の持ち手です。
手前味噌ですがこれほど意志を持って革と相談しながら作る持ち手はあまり見ません。
持つ方に合わせた微妙な太さの違い、重いものを長時間持って疲れない握りの形状、
決して壊れないしっかりしたつくり、苦労のあとを見せないさりげないどうってことなく見える仕上がり。
鞄をつくり始めたばかりの頃、量産の限界はあるもののアンティークの鞄にそういう意思のある持ち手を見て気持ちの高揚をおさえられませんでした。
説明は微妙なのであまり書けませんが一つ言いますと横から見た下端のラインが両端のループの手前でえぐれず先端まですなおにつながる持ち手です。
持ち手を研究されている職人の方には一目でお分かりになると思います。












2022年1月17日月曜日

美の壷 再放送だそうです

鞄を作るたびに新しいことを取り入れたい、おもしろいことを試したい。
最初の構想の段階では特にそう言う想いが頭の中を渦巻いて行ったり来たりします。
しかし実際の制作にかかった時の状況は私達がいいと思うそれなりの形にするのに精一杯な作業を日々進めて行くと言うのがほとんどです。
なんとか私達の鞄に仕立てていく時、作業の必然性や気がつかなかった新しい発見にもたくさん出会います。
工夫をしなければ全く進まない部分にもしょっちゅうぶつかったりで、
「おもしろいことを試す!」なぞと気楽に言うかっこいい状況とはほど遠い作業の連続です。
必死でもがいて一つ鞄が出来て行くというのが実際に近いでしょうか。

何年も前のNHK「美の壷」がまたまた再放送と連絡をいただきました。
かっこいいんでしょうか、わるいんでしょうか。

NHK Eテレ 1/23日(日) 23:00~23:29  1/27日(木) 11:00~11:29


 

2022年1月7日金曜日

本年も宜しくお願い申し上げます。

 数日前からもぞもぞと仕事ははじめておりましたが、本日お正月飾りをしまい、いよいよ本格的に始動という気持ちになっております。
2022年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。