2022年4月30日土曜日

10ねん目

渋谷からここ要町に引っ越しをしてまる10年の時が過ぎました。 
10年前の今頃、引っ越し後の荷物と格闘しながら5月のアトリエオープンに向けての準備に大わらわだったのを思い出します。広いアトリエのなかで定位置が定まらずに居心地がわるそうだった道具や素材、そして我々二人もすっかりこの場に馴染んでいることにはっとします。
最近では渋谷時代のFugeeをご存じないお客様も増えましたが、ここ最近30年以上前の国立時代(18年の渋谷時代の前は国立に10年おりました)の懐かしいお客さまがメンテナンスやご注文でお出でいただいたりして嬉しいかぎりです。
「すこしづづ進化、前進しつつ、いい意味で変わらない」を目指すFugeeをこれからもよろしくお願いいたします。





2022年4月25日月曜日

ボルドーカラーのカートリッジバッグ

隠れた定番のひとつ、Fugeeスタイルのカートリッジバッグを本来なら冠(かぶせ)に付いたベロと美錠(バックル)で開閉するのがオーソドックスなスタイルですが、美錠ではなく錠前でというリクエストでお作りしました。錠前が付くとエレガントな雰囲気になります。お選びいただきました革もブライドルレザーよりも繊細な表情をもつ、デッドストックのベルギーのタンナーの厚手のタンニン鞣し。前回の投稿のショルダーベルトの根本部分もこの鞄の雰囲気にぴったりはまったと思っています。





 

2022年4月17日日曜日

たかがショルダーベルトされど。。

できれば美しく耐久性のある鞄を作りたいといつも考えております。
許して頂けるお客様にはショルダーバッグのベルトをはめ殺しの長さにさせて頂き
長さ調整の為のバックル等を付けない仕様でお作りすることがあります。
そんなある時のベルトの先端の表と裏の形状です。
曲げる力がベルトに掛かったとき革が3重になった先端の硬い部分までなるべくなだらかに曲がるように工夫した結果、ある意味必然として出てきた形状です。







2022年4月9日土曜日

懐かしい革としごと

なつかしの鞄達が里帰りです。
古き良き時代の革を久しぶりに観察しました。
これらの革の鞣し屋さんはもうすでにありません。
手前の2点(30年ほど前のしごと)はイタリアのタンナーのクロム鞣のしなやかなカーフです。右奥(20数年前のしごと)は若い頃かわいがって頂いた革問屋の社長さんが引退なさる時譲って頂いた厚手でシボが美しいドイツのゴートを使用したものです。
こちらもクロム鞣ならではの腰のある弾力のものであまり見ない種類のものです。
そのころボックスカーフも含めてやっと少しづつ高級な革を入手できるようになってきた時でした。
当時の仕立てに対する悩みや物作りの方向性への強い想いを感じさせてくれ、今の私達にそれをきちっと進めているかを問うている鞄達です。
鞄をお見せ頂いたY様に感謝申し上げます。