2020年3月28日土曜日

六芒星の口枠鞄(2)

型紙の検討には随分時間をかけましたが使用する革の表情、質感を見極めながら
いざ制作です。
漉きと裏打ちのテストも時間をかけます。
仕立てとしてはそれ程複雑なものではありませんが出来上がったときの
この革ならではの鞄の表情は未知数なのでテストも必然となります。



2020年3月21日土曜日

六芒星の口枠鞄(1)

「星形の鞄」というお題をいただいた時はちょっと驚きましたが
可能性を探る面白い仕事だと思いました。
口枠を閉じた時に入り込む部分の左右の角を強調させて星形六角形の角になる、
そんなイメージをはっきりお持ちの K様 でした。
プロポーションが一般的な鞄とかなり違うため、当初は胴は分割しないと型紙的に無理がありすぎると考えました。
それでも手曲げでつくる口枠の寸法を探りながらの図面と試作検討で
胴革を前後一枚づつのシンプルなものにまとめることができました。
下の二枚の写真は試作時です。できれば前から見た時に繋ぎ目がない方がより「星」らしさを強調できるはずなのです。





                                         

                                     







2020年3月11日水曜日

Oyazine

「親爺がつくる親爺のためのいい加減な雑誌」という副題がついた「Oyazine」。
デザイナーでありフォトグラファーでもある島さんがつくっています。
不定期に発行されるこの雑誌は、島さんと40歳以上の親爺執筆者( Oyazineスピリッツがあれば性別、プロ、アマを問わないらしい)による投稿で構成されています。
世間からはみ出しているように見えるかもしれないけれど、自分に対してはとことん正直者を貫くOYAzineたちのディープな世界が展開され、どの号も引き込まれます。
ひょんなご縁で親爺フジイが取材をいただき、最新号の記事になりました。写真(なんと表紙も!)と文章は島さんによるものです。Oyazineフィルターを通して語られるフジイ像がいい味わいです。

読んでみたい方は是非Fugeeまで足をお運びください。差し上げます。
また、Oyazineは置いてくれる店を募集しているということなので、
ご興味のある方、心当たりのある方は下記までお問い合わせください。

https://www.facebook.com/oyazine/




2020年3月3日火曜日

8年目の顔

思えばこの鞄をつくるために革を広げている写真がこのブログの1回目でした。
あれから丸8年。あの時はまだ渋谷の小さな店で仕事をしていました。
この鞄がN様のもとで刻んだ時間を思うとともに、Fugeeのこの8年間をあれやこれやと思い出しながらメンテナンスをさせていただきました。
ご愛用いただき使用頻度もかなり多かったとのことで、擦れ傷の多かったパッチやパイピングの部分などに補色をしつつ全体に丁寧に油分を補いました。
ダークグリーンの山羊革の色が濃くなり艶感も増し、タンニン鞣しの革らしい経年変化がいちだんと深い味わいを見せてくれています。
鞄ともども、これからも長いお付き合いをよろしくお願いいたします。 





2020年2月24日月曜日

やわらかいリュックサック (5)

完成してご注文いただいたお客様のところに行くしばらくの間
制作の反省も兼ねて数日時間があれば眺めています。
お客様の長い相棒としてご使用いただけたら制作者みよりです。
鞄を通しての長いお付き合いもこれから始まります。
どういう経年変化をしていくか楽しみです。







2020年2月17日月曜日

やわらかいリュックサック(4)

それぞれのパーツを一つ一つこだわって制作した鞄です。
巾着部分を絞る紐は実験の結果象革がベストでした。
リュックサックは一般的に背中で重さを受けるので表側は長く使用すると
革自体が垂れ下がることになります。
その感じが嫌で表側を支えるフックを取り付けました。
背中側の貴重品入れポケットのファスナーは存在が気にならず
引きやすい形を工夫し自作しました。




2020年2月8日土曜日

やわらかいリュックサック(3)

何とかここまで出来上がりました。
バックル用の穴を開けファスナーの引手を作り
リュックの口もとを閉める紐を取り付ければ出来上がり。
作り手としては面白い工夫をあちこちに組み入れた鞄なのですが
四角く横たわっている姿はどうってことはありません。
そうです、ディティールだけが目立つようではいい鞄とは言えません。
ちょっと癪だったりもしますが、
細部は鞄のトータルを美しくするものでなくては意味がないのです。




2020年1月31日金曜日

やわらかいリュックサック(2)

質感のいいポッタリした革の質感を生かしたざっくりしたリュックサックですが、
金属パーツが意外に多いのもこの鞄の特徴かもしれません。
金属の様子をうかがいながら削り、曲げ、仕上げてゆきます。
私たちにとっては革とはまた違う質感の、でもやっぱり素材そのものと
相談しながら作っていく部品たちです。




2020年1月24日金曜日

やわらかいリュックサック(1)

一般に使われているシュリンクカーフよりもう一段柔らかく
しなやかな質感の素晴らしい革です。
これが生きるバッグは、、、と考えついたのはざっくりとしたリュックサックでした。
最初のものは、2014年の「Real Bespoke 展」に出品するときでした。
いくつかオーダーをいただいておりますが、これがその後はじめて制作するものでした。
一作目をべースにしつつ、どのくらいブラッシュアップしたものにできるか、
力が入ります。
出来上がりのシンプルであっさりした雰囲気からは想像もつかないパーツの多さです。
本体はその焦げ茶色のキメの細かいシュリンク加工のカーフ、ベロやショルダーベルトなどの付属の革は少しオイルの入った張りのあるワイン色のカーフを選びました。
一番下の写真はリュックサック本体の底にあたる部分です。






2020年1月10日金曜日

新しいこと

鞄を作る時、見た目は普通でも細部まで色々な実験や私共なりの美意識がぎっしりと詰まったものをお作りしなくては面白くないと考えております。
新しいこと、面白いことを取り入れた鞄を作るというのは楽しい事です。
もちろん革を知る事、仕立てを研究することは大前提のお話ですが。
昔からありそうで無かった真鍮無垢のフレームの鞄をキチッと作ってみたい。
そんなワクワクする思いの金具、錠前作りです。




2020年1月6日月曜日

2020仕事始め

本日よりFugee始動いたしました。
と言っても去年からの仕事を革まみれ、金属まみれになってそのまま続けるだけなのですが。
一週間くらい触れないでいたのですが、やっぱり革の仕事は面白いです。
こんなことを言うとお客様に叱られそうですが、子供の頃ナイフを握って夢中で木の端切れを削った時みたいな、ああ言う感覚なんです。
周りから見たらチマチマとした世界にしか見えないでしょうが、その中にドローンと浸ったような、、。
心地良いんです。