2017年4月28日金曜日

GW中のお休みのお知らせ

ゴールデンウィーク中は、
4月30日(日曜日)、5月3日(水曜日)、4日(木曜日)
にお休みをさせていただきます。

その他の日はアトリエにて制作を行っておりますが、
お出での際は恐れ入りますが、お電話でのご連絡をお願い申し上げます。

ご迷惑をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。





I 様のブライドルレザー BK41型

ブライドルレザーを大胆に使った定番BK41型が里帰りしました。
フラップ部についた少し大きなキズとそのほかの小さなキズをなだめて
コバの締め直しをしました。
7年程前にお買い上げいただいたものですが革にお客様の使用感が出てきたところです。
厚い革の繊維も少しずつほぐれてきて、とろっとした、ずしっとした
美しさを感じる鞄になりました。
お客様によってまったく違う変化をみせる無垢の真鍮金具も
革の変化に呼応するように渋い色になっています。



2017年4月21日金曜日

革の町

スペインに住む友人の知り合いの知り合いが革の鞣し屋さんと聞いて訪ねた
カタルニア州の IGUARADA (イグアラーダ) という小さな町。
歩いていると、なんとそこいらじゅうに革の工場が。
そして同じ地域にはかなり大きい革の博物館が存在していたのでした。
二軒ほど鞣し屋さんを見せてもらい、博物館を堪能し、その界隈にある、
古いまちには不釣りあいにも思えるほどモダンなレストランでランチをしていたら、
ニコニコ顔のお二人に、「革をみにきたの?」(英語)と話しかけられました。
いただいた名刺には Premier Vision Paris (革を含む生地の見本市)の文字。
長年フランス語勉強が趣味のフジイが思わずフランス語で返事。
「プルミエヴィジョンからはいつもメールをもらってるよ!」
「きてくれてるの?」
まえに一度だけ」
「えー、いちどだけー?もっとこないとだめじゃなーい!!でもこんなところでフランス語をしゃべれるとはおもわなかったよー」
などという会話が交わされていました。
買ってきた博物館の資料(スペイン語でもなくてカタルニア語)を眺めていると、
イグアラーダでは18世紀の後半から革の鞣し工場ができ始めたらしく、1994年の資料にあった鞣し屋さんの数を数えたら、なんと50軒以上もありました。
知らないことってたくさんあるなと感じると同時に世界って狭いと思わされる 2017 年の旅でした。

写真(上)は革の博物館。
写真(下)は道からちらりと見えたりもしている鞣し屋さんのひとつ。








2017年4月15日土曜日

つくりてどうしの心意気

コラボレーションという言葉をよく見聞きます。
「難しいんだろうな」とか「なんで?」と思わされる事もありますが、
「ほー、なるほど」と思うこともあります。

スペイン、バルセロナのレストランでの食事に出て来た料理と器は素敵なものでした。
器を作る者は実際の出来上がった料理をまえに観察、試食しながら
料理人と話し、試作の構想をしていくそうです。
気に入った試作をつくり出してから料理人との擦り合わせ後本作だとのこと。
料理人の意志と器を作る作家の意志、その意志を深く感じ合う互いのやりとりがあり
それを咀嚼し、はっきりとした作りの方向を決めていく。

多分そんな話を聞かなかったならあまりにも料理と器の自然で必然な組み合わせに、
ただ心地よさだけを感じるのかも知れません。
優しい料理が目の前に次々と出て来ました。
ものを作ることは素敵だと思わされる瞬間です。

器はバルセロナの北、モヤという小さな村に住み、絵を描き、器をつくる芸術家
楠美克枝さんのものです。
写真は、すべての料理が楠美さんによる器で出されるレストラン ALKIMIA (アルキミア)
にて。













2017年4月10日月曜日

息抜き半分の旅 2017

長らく留守にしておりましたが、昨日よりぼちぼち仕事をはじめております。

桜の咲き始めの頃に出かけ、散りかけの雨の日に戻りました。

ヨーロッパでも桜や椿が咲いている同じ春でしたが、太陽の当たり方、花の愛で方もまったく違うところから帰って来たんだなと飛行場からの帰り道にしみじみ思いました。

石の家に住み、硬い水を呑み、肉を食べ、陸続きの他民族と牽制しあいながらたくましく生きてきた人たちの歴史を肌で感じること。その地で今、生き生きとした仕事をしている人たちから受ける、明るく情熱的なパワー。
それらは水も空気も柔らかい島国の片隅で、ものづくりをする者にとってはかけがえのない刺激なのです。

さあ、がんばるぞ!!