2017年12月9日土曜日

ながーい道のり2

かなりの長い日々、金属の加工をしておりました。
部品の図面を描き、真鍮を切り出し削り、研磨します。
動きのつかめないものは試作をしたり、と言ってもほとんど手作業。
Fugeeでできる事は設計をする事と手加工。
ノコギリでカット、やすり掛けに研磨それと簡単なロー付け、
工房にある機械としては穴あけのためのボール盤とグラインダー、リューターです。
キャストに出したり、機械加工に出したり、それらを手作業のものと組み合わせたりしながらゆっくり、ゆっくり作っていきます。
機械的な動きをする部品ですから、ある正確さは必要です。
でも、その部品を微妙に削る時などにより美しいものにしたいと思いながら行う作業は
金属加工の機械にはできないことです。
あらゆる調整が可能なのは手です。(失敗をするのも手ですが。)
この人間の手の揺らぎほど大切なものはないと思っております。
もちろん、革をいじる時も同じで、どの部分をとっても不均一な個性を持っている動物の革こそ、素材の微妙さを感じながらできる手作業でなければその革の良さを表すことは難しいでしょう。