より良い質感をさぐって削るパターンと方法を変えてみました。
彫刻刀、カンナ、革包丁、色々使います。
このタイプの鞄は平らな革を寸法的には矛盾を含んだ立体に折り曲げて作ります。
そこが面白いところで全く伸び縮みをしない紙のような素材で作ると
折り曲げの力に耐えられず、切れるか裂けるか変なところが折れるかします。
でも革のようなしなやかさのあるものではキレイに湾曲します。
特に厚みのある硬い革で作った時は各部分の緊張感はかなりのものです。
何と言っても図形的には矛盾しているのですから。
そしてその緊張感自体が美しいのです。
これは革が持っている色々な美しさの中の一つの大きな要素でしょう。
今回は全体の寸法以外でも使い勝手がいいかもしれない変化形を考えていて
楽しいトライをさせていただいております。