2021年10月18日月曜日

せめぎあい

ちょっとしたバラ傷は避けたいけれど、繊維のいい方を優先させたい。
もう少し薄くすれば仕立てがしやすいけれど、厚い方が質感はもちろんいい。
この革ではこの厚みがいいと思うけれど、こっちの革では同じパーツでも同じ厚さでよいだろうか。前回はこうしたはずだけれど、今回はこういう考えですすめてみよう。 
長年つくっている定番の鞄でも毎回毎回ああだこうだいいつつ、いろんな意図や想いのせめぎあいにひーひーいいながら、そのときのギリギリをジャッジしながらゆっくり進んでいくのがFugeeの鞄づくりです。
そして、そうした過程を経ることによって出来上がる鞄はどれもそれぞれいい顔をしていると手前味噌ながら自信を持って言えるのです。