ブライドルレザーを使用した箱型の定番ショルダーバッグPMBXの制作です。
出来たものを見ると単純な四角いかたまりなのですが厚い革を重ねた縫い合わせ等
なかなか手間のかかる鞄です。
写真は入れ駒というステッチで4mmと7mmの革の縫い合わせの場面です。
このステッチは昔からトランク、アタッシェケース、パイロットケース、双眼鏡のケース、カメラケース等いわゆる箱物と呼ばれるものに良く用いられています。
その他とめ縫い、すくい縫いなどがありますが縫いの強度だけを考えるとひら縫いというミシンと同じように平らな革同士を重ねて縫い合わせる方法が一番強いと言えます。
しかし革の断面の厚みを利用した入れ駒は革以外の素材では出来ないだろうと思いますが、
エッジのある立体を美しく作ることを可能にした素晴らしいステッチです。
断面の切角、接着面の均一具合、接着方法、菱きりが切れる事、その他いくつかの要素が絡み合い出来不出来が決まります。
気持ちを集中して時間をかけて丁寧に一針一針縫い進めます。