以前にも書いたような気がしますが小物と鞄では作る感覚が違います。
鞄は全体のバランスが非常に大切で、バランスを意識しながらそこから派生した部分を
どう表現し完成度を高めるかを考えます。
ですから部分から考え始めるという事は少ないです。
部分にあまりにこだわり過ぎるとハッキリ言って
バランスの悪い間の抜けたものになりがちです。
部分どうしの繋がりがなかったり、部分が鞄全体とズレたものになる事もあります。
私もそう言う鞄を作った苦い思い出があります。
では小物を作るときはどうかと言うと今度は品物の細部にまで目を配り完成度を高めます。
小物は使われる方の手の中で内側も含め細かいところまでしっかり見られる物だからです。
革製品を作る方は多くの場合小物から入っていく方が多いようですが、
是非面白い広がりを感じられる鞄にもどんどん足を踏み入れてみてはいかがでしょう。