なつかしの鞄達が里帰りです。
古き良き時代の革を久しぶりに観察しました。
これらの革の鞣し屋さんはもうすでにありません。
手前の2点(30年ほど前のしごと)はイタリアのタンナーのクロム鞣のしなやかなカーフです。右奥(20数年前のしごと)は若い頃かわいがって頂いた革問屋の社長さんが引退なさる時譲って頂いた厚手でシボが美しいドイツのゴートを使用したものです。
こちらもクロム鞣ならではの腰のある弾力のものであまり見ない種類のものです。
そのころボックスカーフも含めてやっと少しづつ高級な革を入手できるようになってきた時でした。
当時の仕立てに対する悩みや物作りの方向性への強い想いを感じさせてくれ、今の私達にそれをきちっと進めているかを問うている鞄達です。
鞄をお見せ頂いたY様に感謝申し上げます。