2012年3月3日土曜日

2月のパリ 2



蚤の市で思いがけない収穫があった。
当然目は鞄を探すのだが、フランスでも最近はいい物が減った。
理想的な鞄は古い口枠の鞄、でクオリティーの高い作りの物、で革の状態の悪いもの。
何故か。
欲しいのは鞄の材料だから。
今では手に入らないしっかりした真鍮金具の付いた、へたっていないフレームが欲しいのだ。
軽量化なぞクソクラエ!の、ぞっとするくらいいい顔をしているのが
古き良き時代の口枠鞄の作り。
革の状態の悪いものは比較的に低価格で手に入る。
(なんといっても鞄として使用に耐えるかどうかわからないのだから。)
なかなかの棒屋根鞄が2つ見つかった。
一つは宿に帰り、早速面白い作りの所なぞをデーターとして写真を撮り、
口枠部分を切り離し、すり切れている鞄本体はゴミ箱へ。
もう一つは珍しい金具の美しい鞄で、状態も悪くないのでそのまま持って帰ってきた。
これらの金具をバラシ磨き直してどう命を吹き込もうかワクワクしている。
もちろん前の鞄よりクオリティーの高い仕立てでないと意味がない。
収集よりも自分達の可能性の方がはるかに興味深い。