2012年3月22日木曜日

鞄教室に関しておもうこと

教室を始めて何年になるだろう。
いろいろな時代がありました。
素晴らしい方もたくさん習いに来てくれました。
延べ何百人もの方が私どものような職人の所に習いに来てくれるのだから
有り難い事です。
鞄作りは形になって出来上がりというようなものではありません。
やっと形になっただけの物を私は鞄とは言いません。
作り手の美意識、想い等がドロドロとではなく、サラッと
よく見ると他と違う、そんな形でかいま見られるものでなくてはなりません。
真剣に取り組む生徒さんは、上手とも、進歩とも違う、言ってみれば作る物としての
鞄感の様な物を持たれるようになります。
これは、きちっと物を作るという姿勢を作業のとき常に意識しているから
出てくるものです。
各自が自分で考えて鞄を作っていくという行為をしている。
私どもが一番お伝えしたい事です。
教える側からの勝手な言葉ですが、鞄教室は時として準備が大変であったりもしますが、
一人一人の個性がとても新鮮で、私たちにとっても楽しい時間なのです。
素晴らしい今の生徒の皆様に感謝。


  藤井幸弘 金原リエ