棚の片づけをしていたら、見覚えがあるけれどなんだったか思い出せない包みを発見。
持ってみると小さいのにすごく重い。
開けると、ああこれだったのか。久しぶりに懐かしい友人に会ったような感覚です。
あれはまだ90年代のこと、フランスの骨董市で買いました。
チェスのことはよくわからないけれど、木や石など、同じ素材同士種類の色の違いで
敵味方の駒の区別を表現してあるものを見ることがあります。
これはその金属バージョンなのでしょう。
鞄屋にとっては身近な素材なこともあって親しみも感じつつ、素朴だけれどモダンな
佇まいに惹かれました。この駒が映える革のボードが組み込まれた箱物の鞄が
つくりたいと高揚した当時のことが昨日のことのように思い出されてきました。
もし当時つくっていたとしたらそれはどんなものだっただろう。
でも、20年以上の時を経て再会したこのチェスの駒に今の我々だったらどんな命を
吹き込むことができるだろうか。ドキドキしてきました。
ぜひ、実現させたいものです。