2024年2月29日木曜日

真っ赤なアタッシェケース 2

ごちゃごちゃっとした作業風景です。
お叱りを受けるかもしれませんがこういう状況が大好きなんです。
頭の中は、新しい何か、アイデア、想い、出来上がった時のイメージ、色々なもので
まさに湯気がたっています。
夢中です。
それらを前に進め具現化することに比べたら他のことは全て些細です。
途中で、絵を描いたり計算したり、、。
組織の中でこういう事は無理ですよね。
個人店でよかった。
ちなみにこれらはアタッシェの蓋オープンのストッパーの設計と取り付けです。









 

2024年2月22日木曜日

真っ赤なアタッシェケース 1

スペインの映画監督にご注文いただいたアタッシェケースです。
革はイタリア、タンニン鞣しの鮮やかな赤。
大変気に入って頂き完成を祝ってシャンパンで乾杯までして頂きました。
さすが情熱の国です。
出来上がりは派手で美しいですが作業はいつものとうり地味な作業の積み重ねです。


 

2024年2月8日木曜日

月初めのFugee

 その月につくる鞄の材料を切り出しているところです。
ものにもよりますが、ひとつの鞄に使う材料は出来上がった鞄からは想像つかないほど多い時がほとんどです。目に見える表地と裏地になる革、全体の裏打ちにつかう革、部分的に補強につかう革、持ち手の芯などに使う革、などなど。もちろん全て厚みの調整は行うので切り出した時の革の質量は無くなるのですが。当然ながら毎回違う革の個性と向き合いながら、この鞄のこの革にはどうしようああしようと、何かと議論のたえない月初めの風景です。






2024年1月31日水曜日

少しだけ

FN44型を少しだけモデルチェンジしました。
フレームは同じ物で、プロポーションを若干細めに変えました。
書類の量は大量に入る今までのものより減りますが
お持ちになられる時のスッキリ感を増しました。
もちろんブライドルの重厚感はそのままです。




 

2024年1月18日木曜日

オリジナルの金具たち

オリジナルの金具たちです。
革にキリッとした金属の質感は映えます。
そして使い込んだ革の経年変化には、やはり使い込まれた色に変化した真鍮、銀
がよく合います。
又骨董品で見かける、手入れされた古い革と共にある、使用感はあるけれど研磨された金具。
これも美しいです。
この写真の金具たちは10年後、20年後どんな夢を見せてくれるでしょう。



2024年1月1日月曜日

楽しい仕事

元々時間の事はあまり考えず興味に引きずられて仕事をしているのですが、「大晦日」のようなはっきりした時間の区切りがあると「あれまあ!」と思うくらい時間が読めていないことを痛感します。
12月の仕事が31日にずれ込み、素敵な鞄の本体だけは出来上がりました。
でもキーケース等が新年にさらにずれ込みました。
申し訳ないことですがお客さまにはもう少しお待ち願おうと思います。

写真は今年の秋にお作りしたアッタッシェケースとケースの木枠を発注する為の図面です。
比較的単純な形のものですが、あーしたいこーしたいという思いだけは沢山あり
いつものようにこの時も時間が掛かりました。
でも自分なりに丁寧に思いを持って作るというのは何十年やっても楽しいものです。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。



2023年12月8日金曜日

作り方の違い、小物と鞄

以前にも書いたような気がしますが小物と鞄では作る感覚が違います。
鞄は全体のバランスが非常に大切で、バランスを意識しながらそこから派生した部分を
どう表現し完成度を高めるかを考えます。
ですから部分から考え始めるという事は少ないです。
部分にあまりにこだわり過ぎるとハッキリ言って
バランスの悪い間の抜けたものになりがちです。
部分どうしの繋がりがなかったり、部分が鞄全体とズレたものになる事もあります。
私もそう言う鞄を作った苦い思い出があります。
では小物を作るときはどうかと言うと今度は品物の細部にまで目を配り完成度を高めます。
小物は使われる方の手の中で内側も含め細かいところまでしっかり見られる物だからです。
革製品を作る方は多くの場合小物から入っていく方が多いようですが、
是非面白い広がりを感じられる鞄にもどんどん足を踏み入れてみてはいかがでしょう。