2025年1月3日金曜日

新春2025今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます

あけましておめでとうございます。
18年過ごした渋谷からここ要町に移ってあっという間に12年に、、。
お正月のお気に入りのお飾りを玄関のミシンの上に今年も飾りました。
ずうっと同じものでは、、と思い暮れに新たなものを求めて駒場東大前まで行ったのですが
やはりこれが一番素敵と感じ今年もこれです。
お飾りをそんなふうに選ぶなんてと叱られそうですが空を飛んでいるUFOのような
ゆるさがFugeeにはピッタリの気がします。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。



2024年12月17日火曜日

山羊革の表情

 牛と比べるととても小さい山羊革ですが、個体によってはその小さな革の中にいろんな表情を見せてくれるものがあります。背中心に沿ったゴツゴツとしたなんとも言えないテクスチャーは鞄の顔として一役買ってくれます。革自体の厚みも真ん中と端ではかなりの差があり、扱いも難しいのですが、全体をあえて同じ厚みに統一したりはせずに起伏のある表情が感じられるような出来上がりを目指します。その革を初めて広げた時に感じた作り手のときめきが、鞄が仕上がった時も残っていればいいなと思います。







2024年12月9日月曜日

山羊革の定番FM42型

今回お作りしたご注文の鞄はFugeeの定番FM42型をゴートレザーでというものでした。
いつもこの鞄に使用するブライドルレザーと比べてゴートレザーは革のサイズも小振りです。
その為部品も四分割になっています。
ゴートは美しい革ですが一般的には薄めで小物に使用される事が多い革です。
革の厚みが持つ質感を求められる種類の鞄には難しい場合もあります。
今回使用したゴートは鞄を作る際の腰も厚みも申し分ない革で、
Fugeeでは随分長く使っている素材ですが最初にひと目見た時に虜になり今でも大好きな革です。
上品なシボが特徴の素晴らしい鞄ができました。








2024年11月25日月曜日

FM42の顔

Fugeeではスタンダードモデルの鞄をお好みの色、革でお作りするカスタムオーダーがあります。
ショールームにはご注文なされるお客様のため、定番鞄の見本を常にご用意してご覧いただけるようにしております。(見本の鞄も販売致しております)
その見本の鞄作りは私たちの楽しみの一つでもあります。
作る鞄のイメージを作り、適した革の色を選びイメージに合うステッチで仕上げ、金具も最も合うと思われる好みのものを取り付けます。
現在のFM42型の見本は明るい茶系のブライドルを使用し、白のステッチ、真鍮の小型の丸錠前を取り付けて作制したものです。
スッキリと若々しく上品でバランスの良い鞄となりました。



2024年11月13日水曜日

大好きな棒屋根鞄 5

棒屋根鞄の完成です。
今では当たり前になっているファスナーですがその発明される前はいろいろな金具で
確実な開け閉めをする方法を考えました。
金属の枠に錠前を取り付けた日本では棒屋根と呼ばれるこの鞄もその中のひとつです。
今でも私共のような好き者の心を掴んで離しません。
キチッと仕立てた棒屋根鞄は美しいものです。









2024年10月31日木曜日

大好きな棒屋根鞄 4

試作は当然ですが目的を持って行います。
テストピースから入るとこもああります。
今回は図面から起こした型紙で一次試作を作る所から始まりました。
ダメなところをなるべくたくさん搾り出す為にチェックのポイントをあらかじめ認識して始めるのですがいつもの様に思いもかけないところを見せつけられたりします。
自分達の考えと現実とのズレがずしっときます。
そこが情けないところでもあり面白いところでもあります。
写真は三次試作までの本体と本作の枠です。







2024年10月26日土曜日

大好きな棒屋根鞄 3

金属は基本的には真鍮で、革に包まれる部分例えばフレームなどは鉄でできています。
先ずは全てバラバラにして丁寧に磨きまた組み立てます。
破損した部品、無くなってしまった部品は作り直します。
もちろん新しく設計した鞄に違和感なく馴染み、機能しなくてはいけないので、
金具も取り付ける革も変化させる必要があったりします。
今回の手の先端のリング状の金具は今では見なくなった素朴な愛らしいものです。
小さな部品ですがアンティークの鞄にしばしば見られる胸が躍るつくりです。