2022年1月23日日曜日

持ち手のはなし

 FugeeのFL46型の持ち手です。
手前味噌ですがこれほど意志を持って革と相談しながら作る持ち手はあまり見ません。
持つ方に合わせた微妙な太さの違い、重いものを長時間持って疲れない握りの形状、
決して壊れないしっかりしたつくり、苦労のあとを見せないさりげないどうってことなく見える仕上がり。
鞄をつくり始めたばかりの頃、量産の限界はあるもののアンティークの鞄にそういう意思のある持ち手を見て気持ちの高揚をおさえられませんでした。
説明は微妙なのであまり書けませんが一つ言いますと横から見た下端のラインが両端のループの手前でえぐれず先端まですなおにつながる持ち手です。
持ち手を研究されている職人の方には一目でお分かりになると思います。












2022年1月17日月曜日

美の壷 再放送だそうです

鞄を作るたびに新しいことを取り入れたい、おもしろいことを試したい。
最初の構想の段階では特にそう言う想いが頭の中を渦巻いて行ったり来たりします。
しかし実際の制作にかかった時の状況は私達がいいと思うそれなりの形にするのに精一杯な作業を日々進めて行くと言うのがほとんどです。
なんとか私達の鞄に仕立てていく時、作業の必然性や気がつかなかった新しい発見にもたくさん出会います。
工夫をしなければ全く進まない部分にもしょっちゅうぶつかったりで、
「おもしろいことを試す!」なぞと気楽に言うかっこいい状況とはほど遠い作業の連続です。
必死でもがいて一つ鞄が出来て行くというのが実際に近いでしょうか。

何年も前のNHK「美の壷」がまたまた再放送と連絡をいただきました。
かっこいいんでしょうか、わるいんでしょうか。

NHK Eテレ 1/23日(日) 23:00~23:29  1/27日(木) 11:00~11:29


 

2022年1月7日金曜日

本年も宜しくお願い申し上げます。

 数日前からもぞもぞと仕事ははじめておりましたが、本日お正月飾りをしまい、いよいよ本格的に始動という気持ちになっております。
2022年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。



2021年12月31日金曜日

種まきの1ねん

コロナのおかげでゆっくり作業が出来たからでしょうか、
今年は図面等の検討時間が多かった気がします。
この作業が好きという事もあるとおもいますが、
思いにまかせA4のコピー用紙にアイデア、落書き何でも描きます。
まとまって来て、行けそうなものが出て来たら図面におこします。
途中で試作をしたりアイデアの修正をしたり、、。
ボツになることも、それが復活したりすることもあります。
来年花咲くアイデアもあるはずです。
さて、2022年はどんな年になるのでしょうか。
皆様よいお年をお過ごし下さい。





 

2021年12月25日土曜日

赤いハンドバッグ

クリスマスなので、フルオーダーでおつくりした赤いハンドバッグのご紹介。
いろいろな考え方が、特にファッションに強く傾くハンドバッグにはあると思います。
デザインという遊びや色使い、時にはとっぴなものをよしとする事も、、。
Fugeeのハンドバッグにはそういうものはありません。
ボックスカーフという素材の本質的な美しさ、強さ、優しさをどう表現するか。
試作を繰り返しお客様のご希望、お話の中で私達が感じたそのお人柄、それらと私達の感性や技術のベストな有り様を探ったものです。
特徴の薄い鞄と見られる方もいらっしゃるかもしれませんが少しのお時間ご覧になってみてください。
実物をお見せ出来ないのは残念ですがこの写真から何かを感じていただけましたら幸いです。



 

2021年12月18日土曜日

ボックスカーフのダレスバッグ

 久しぶりにボックスカーフでこの形をつくりました。
現在の展示鞄、DB43型のダレスバッグです。
ボックスカーフの特徴のひとつである「ツヤ感」を表現するにはもってこいの形だなあとおもいます。パンと張った部分に光が当たるとほんとうに美しいのです。




2021年12月11日土曜日

BK41の経年変化

 右側の鞄は前回のブログの10年ほどお使いいただいているBK41型、左側の鞄は現在ショウルームにある展示鞄です。
微妙ですが形状の変化がおわかりでしょうか。
鞄の自重と中身の重量は当然ですが持ち手で支えております。
力は持ち手の両端の金具からフラップ部の革につながり前と後ろの胴にと流れて行きます。
ところが実際にはもうワンクッションあります。
フラップの裏、持ち手の真下に幅2cm程の帯鉄が鞄幅いっぱいに横たわっております。
全ての力は金具を通してネジ留めされたこの帯鉄に伝わります。
つまりフラップは帯鉄の上に乗っている状態です。
ですからこの鞄の場合、持ち手に伝わる重量は全てこの帯鉄にぶらさがる構造です。
長くなりましたが、2枚目の写真、上から見た鞄の幅が微妙に古い鞄の方が狭いのがおわかりになるでしょうか。これは、4mm厚のブライドルレザーとはいえ、長年の使用でフラップの繊維がほぐれて柔らかくなってきている事を示しています。
しかし、鞄の中に入れる荷物の量にもよりますが、他の革ではこんなに張りが保てません。もっと早くぺたんこな鞄になります。しっかりした厚手のタンニンなめしの革ならではの質感の鞄だと思います。
Fugeeで、他の革でこの持ち手の付け方の鞄をご注文頂いたら、そのメリット、デメリットをご納得頂く必要が出てくると思います。また、他にも方法はありますのでそちらをお勧めするかもしれませんが。