鞣されて平面になった動物の革を立体にしていくプロセスをとてもドラマチックに感じられるのがこの仕立てではないかなと思います。よりふくよかに、より丸みを感じるように型紙を工夫し、パッチの下は切り込みを入れて寄せて縫い付けられています。縮ませたいところ、伸ばしたいところは革のほうにも最大限がんばってもらって、この鞄はショルダーバッグにできあがっていきます。
Fugee 鞄話色々
アナログな製作現場からのひとこま
2025年1月31日金曜日
2025年1月20日月曜日
K様のFL46
お仕事でほぼ毎日6年ほど使われた鞄。
初めての里帰りで念入りのメンテナンスをさせていただいた後の写真です。
真鍮の結晶がいい感じなのは使われているからこそのもの。
そして今回あらたに数年前にご注文いただいていた、金属部分だけを銀925製にした全く同じ形と色の鞄を納品させていただきました。
重くないですか?とお尋ねしてみたところ、「とても気持ちがシャッキリするので他の鞄は使えなくなりました」となんとも嬉しいお返事をいただきました。
新しい鞄のほうは何故か写真を撮り忘れていたことにあとから気づきました。
使われて何かが宿ったものの方が、強烈なオーラを発しているというかとでしょうか(笑)
2025年1月3日金曜日
新春2025今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます
あけましておめでとうございます。
18年過ごした渋谷からここ要町に移ってあっという間に12年に、、。
お正月のお気に入りのお飾りを玄関のミシンの上に今年も飾りました。
ずうっと同じものでは、、と思い暮れに新たなものを求めて駒場東大前まで行ったのですが
やはりこれが一番素敵と感じ今年もこれです。
お飾りをそんなふうに選ぶなんてと叱られそうですが空を飛んでいるUFOのような
ゆるさがFugeeにはピッタリの気がします。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
2024年12月17日火曜日
山羊革の表情
牛と比べるととても小さい山羊革ですが、個体によってはその小さな革の中にいろんな表情を見せてくれるものがあります。背中心に沿ったゴツゴツとしたなんとも言えないテクスチャーは鞄の顔として一役買ってくれます。革自体の厚みも真ん中と端ではかなりの差があり、扱いも難しいのですが、全体をあえて同じ厚みに統一したりはせずに起伏のある表情が感じられるような出来上がりを目指します。その革を初めて広げた時に感じた作り手のときめきが、鞄が仕上がった時も残っていればいいなと思います。
2024年12月9日月曜日
山羊革の定番FM42型
今回お作りしたご注文の鞄はFugeeの定番FM42型をゴートレザーでというものでした。
いつもこの鞄に使用するブライドルレザーと比べてゴートレザーは革のサイズも小振りです。
その為部品も四分割になっています。
ゴートは美しい革ですが一般的には薄めで小物に使用される事が多い革です。
革の厚みが持つ質感を求められる種類の鞄には難しい場合もあります。
今回使用したゴートは鞄を作る際の腰も厚みも申し分ない革で、
Fugeeでは随分長く使っている素材ですが最初にひと目見た時に虜になり今でも大好きな革です。
上品なシボが特徴の素晴らしい鞄ができました。
2024年11月25日月曜日
FM42の顔
Fugeeではスタンダードモデルの鞄をお好みの色、革でお作りするカスタムオーダーがあります。
ショールームにはご注文なされるお客様のため、定番鞄の見本を常にご用意してご覧いただけるようにしております。(見本の鞄も販売致しております)
その見本の鞄作りは私たちの楽しみの一つでもあります。
作る鞄のイメージを作り、適した革の色を選びイメージに合うステッチで仕上げ、金具も最も合うと思われる好みのものを取り付けます。
現在のFM42型の見本は明るい茶系のブライドルを使用し、白のステッチ、真鍮の小型の丸錠前を取り付けて作制したものです。
スッキリと若々しく上品でバランスの良い鞄となりました。
2024年11月13日水曜日
大好きな棒屋根鞄 5
棒屋根鞄の完成です。
今では当たり前になっているファスナーですがその発明される前はいろいろな金具で
確実な開け閉めをする方法を考えました。
金属の枠に錠前を取り付けた日本では棒屋根と呼ばれるこの鞄もその中のひとつです。
今でも私共のような好き者の心を掴んで離しません。
キチッと仕立てた棒屋根鞄は美しいものです。
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