2020年12月25日金曜日
ダークグリーンの抱え鞄
今日はクリスマスなので深い緑色の鞄のご紹介。
定番のKM39型。
最近出来上がりました展示販売用の鞄です。
お気に召してくださるお客様の目に留まるまで、ショウルームにございますので
ご興味のある方は見にいらして下さい。
2020年12月16日水曜日
2020年12月7日月曜日
ブライドルレザーのおもしろさ
Fugeeの定番FL46型です。
ちょっと専門的になりますが、この鞄のおもしろいところはひっくり返しの仕立てができるはずのない4mmのタンニン鞣しをまったくエッヂをなくしこれでもかと膨らませて仕立てているところです。(普通は柔らかい革を裏返しの状態で縫って表に返します)
少しの工夫と手縫いのおかげで可能になりました。
重量はそれなりにありますが持ち手の作りを工夫しており重みは感じづらくしてあります。
2020年12月1日火曜日
30年ぶりの再会 2
時々、なぜみんな効率ばかりに気を取られているんだろうと思うことがあります。
本当はかなり大勢の人はアナログの方がデジタルより好きなはずなのに。
非難されるかも知れませんがモーターで走る車よりピストンがガソリンの爆発によって上下して走る車の方が、コンピュウター制御のフルオートマチックより半クラッチで繋ぐ車の方が楽しいと思うんです。
リニアモーターより機関車の方が好きな人もたくさんいると思います。
鞄は昔も今も特にFugeeでは構造はもちろん作り方も楽しいアナログです。
三十数年前ご注文を受けて2つ作らせていただいたフライのロッドケースのもう一つの方です。
こちらは当時やっと手に入れたイタリアのバッファローで作りました。
金具は自作したスターリングシルバー製。
シンプルで綺麗で操作しやすく確実で革ならではの留め方を考えました。
2020年11月23日月曜日
30年ぶりの再会
はるか昔、三十数年前にご注文いただいてお作りしたフライフィッシングのパックロッドケースです。2つお作りしてこちらは当時やっと手に入れたレギュラーで生産されている国産のタンニン鞣しの革で作成したものです。
蓋を開けた筒の内側はスエードです。
蓋の上とケースの下は入れ駒で縫い、表の革は上から下までスクイ縫いの合わせです。
今思い出してもドキドキするようなトライでした。
メンテナンスのために送っていただき30年ぶりの再会です。
2020年11月11日水曜日
新しい試み少しだけ
風変わりな形ですが、オーダーでおつくりしたキーケースです。
大きなものから小さいものまで結構な数の鍵を収納しなくてはいけない条件だけをいただき、その他はお任せいただいたので、自由につくらせていただきました。強度を要する紐はアウトドア用の堅牢なものを使用し、ストッパーの役割をする金具は2本分の紐の太さに合うように真鍮線を巻いて自作しました。そして地味ですが、口元の縫いに新しい試みを取り入れました。閑清縫いという江戸末期から明治期の煙草入れに見られた技法です。写真を見るだけでは謎の多い技法でしたが数年前に骨董品をお借りできる機会が何回かあり、どういう構造になっているのか、どんな理由や意図がありそんな技法が生まれたのか少しづつわかってきたところだったので、何かに取り入れたいと密かに思っていました。まだまだ研究の余地しかありませんが、そんなつくりてのワガママを聞いていただけるお客様に感謝しております。
2020年11月1日日曜日
コードバンの名刺入れ
コードバンの黒、紺、バーガンディで名刺入れを作ってみました。
写真ではわからないかも知れませんが、この美しさはこの革が持っている独特のものです。
作り手から言うと、緻密でしっかりした組織をもつタンニン鞣し革を仕立てる面白さ
を味あわせてくれる楽しい革でした。
2020年10月27日火曜日
コードバンの万年筆ケース
ブライドルレザーやボックスカーフで仕立てることの多いこの万年筆ケースですが、今回はコードバンでというご注文でした。手染めのコードバンの艶はもちろん美しく独特ですが、この革ならではの難しい特徴をどうこなすかに神経をつかいました。そして、出来上がりの見た目からは何もわからないのですが、実は「モンブランの149を入れてもガタつかないように」というご要望に沿った仕掛けを仕込んであります。149を滑り込ませるとひゅるんときもちよく吸い込まれ、ピタッとフィットするようになっています。
2020年10月17日土曜日
ボックスカーフのクラッチバッグ
O様ご注文のボックスカーフのクラッチバッグ。
金具はオリジナルスターリングシルバーです、革は外、内ともお好みのこだわりの革でご注文をいただきました。数年前からFugeeのスタンダード鞄として主にボックスカーフで作らせていただいております。A4サイズの書類入れです。
金具、プロポーション、革との兼ね合いが気に入っております。
2020年10月11日日曜日
小さな鞄
Fugeeでは鞄を作る時と小物を作る時とで革や作業全体の見方を全く変えます。
小物は使われる方の手の中に収まるもので、全てを同じ基準で眺められる品物です。
又、ポケット等の狭いスペースに入れられることも多いのも現実です。
そして使用する革も鞄と比べると薄くその膨らみ感は微妙な物になります。
でもこの少し大きめの財布はカバンを作るような革の使い方、仕立ての仕方をしました。
ふっくらしっとりした革の質感がよく出た小さな鞄のようになりました。
2020年10月6日火曜日
2020年9月28日月曜日
赤茶色の真鍮フレームの鞄
こちらはもう一つの赤茶色のカーフシボ革の鞄の完成図です。
オイルの入ったこの革の特性を考えて持ち手の仕立て方を黒い鞄の方と変えました。そのほか張りを調整するための裏打ちや細かい漉きなども革によって違いますが、基本的にはビジネススタイルの書類鞄を意識したプロポーションです。
カジュアルからスーツスタイルまで幅広いお洒落を楽しまれるS様(たまたまですが黒い鞄のお客様と同じ頭文字でした!)にぴったりの鞄になったと思っております。
口枠の鞄を追求するFugeeが提案する新しい真鍮フレームの鞄を楽しんでいただけましたら幸いです。
2020年9月22日火曜日
黒い真鍮フレームの鞄
S様ご依頼の真鍮フレームの鞄が出来上がりました。
こちらは象革の黒で仕立てたものです。
擦れに強い象革が剛性の高い真鍮のアングルフレームにいい角度でぶら下がった、
力の方向性的に理にかなった構造の鞄です。
5年、10年、更にその後の経年変化が楽しみです。
2020年9月14日月曜日
真鍮フレームの書類鞄(5)
試作での検討が終わり、どこにどういう状態で本作の革を使っていくかも決められたら
本作の部品作り、組み立てです。
ここでもやっぱり「見落とし」「新しい問題発覚」「素敵な方法発見」等々あり
進み方は遅いです。
例えば持ち手の芯の検討では芯の素材はもちろんですが
理想的な形になるまで何度か削り直すこともあります。
何はともあれ納得のいく鞄に仕立てるのは難しい。
2020年9月6日日曜日
真鍮フレームの書類鞄 (4)
何ども金具制作場面で恐縮ですがアナログな鞄屋にとっては革で鞄を形作っていくのと同列の大事な作業なので是非ご覧いただきたく思います。いかにも手作り感満載で拙い作業だと思います。でもこれこそが私達にとっては未知の作品への挑戦です。革も全く同じ感覚で接し、制作しています。奇をてらう事がない鞄でなお私たち以外には表現してこなかった鞄作りをしたいものです。
2020年8月26日水曜日
真鍮フレームの書類鞄 (3)
金具づくりと並行しながら鞄本体の試作や本作も進めます。
上の写真は試作です。実際にどのくらいの張りや硬さの鞄を目指すか、真鍮枠も仮に取り付けて検討していきます。枠と持ち手とのバランス、これから作る小さい金属パーツの大きさなども検証します。三次元の立体になると当然ですが革のボリューム感など、図面の段階では感じられなかったものが出てくるので、気持ちも盛り上がります。
本作は、赤茶色のカーフのシボ革(写真2枚目)と黒い象革(写真3枚目)です。
登録:
投稿
(
Atom
)