2012年2月29日水曜日

2月のパリ

       急に思い立ち、パリ行きを決めた。
      「仕入れ」が大きな名目ではある。
       が、それだけではない。

       自分から、自分たちの仕事から距離を置いてリセットする。
       パリでものづくりを続ける友人たちに会って刺激を受ける。
       西洋と日本の感覚の違いを感じてみる。
       今のパリに特別な素晴らしい何かがあるわけではないのだが、
       肉食の思想からはじまる皮革文化の原型を直に感じ、
                      その匂いを嗅ぎに行くのだ。
       そして、鞄とはなんだろうとあらためて考える。

       ものづくりが単調な仕事になってしまわないための、
       そして、自分たちを熱く奮い立たせてくれるきっかけとなる
       かけがいのない大切な時間だ。






2012年2月20日月曜日

Fugeeの丸窓

          アンティーク好きのお客様から頂いた丸い鏡。
           
   
          丸窓ごしに見るだけで、いつもとはすこしだけ
          雰囲気が違ってみえるから不思議です。

2012年2月18日土曜日

なぜ手縫いなのか

Fugeeの手縫いは作る鞄のクオリティーを高く維持する為に必要な手順のひとつです。
美しい鞄、繊細な鞄、時としては力強い鞄を作り出す行程のひとつとも言えます。
キチッと手縫いされたステッチの美しさはミシンの比ではありません。






手縫いとは作る鞄によってステッチを自由に変化させられる素晴らしい方法です。
糸の太さやピッチも時と場合によって変化させ、強度が必要な場所は
糸の引きを強く、繊細さが必要な場合はそっと一目一目、力かげんを見ながら
縫えるのが大きな利点です。
初めてご来店頂いたお客様のほとんどは、説明をさせて頂く前には
手縫いとは気付きません。他の鞄とは違う美しさ、質感を感じて頂けたなら
ステッチを含めたFugeeのこだわりの成功と言えます。

2012年2月11日土曜日

深いグリーン色のショルダーバッグ 3

      素材の持ち味を改めて実感させられた鞄となりました。
      私共の仕事は、革のもつ質感を殺さないように、鞄の形を、
      仕立てを考える事にあると言ってもいいと思います。
      だから同じ形の物でも革が変わると時には仕立ての方向が
      まったく変わったりするものなのです。



      パイピングやコーナーパッチに使用したカーフの型押しの革で、
      時計ベルトのご注文もいただきました。
      主張し過ぎない男性のお洒落。とても素敵です。

          バックルは18K Fugeeオリジナルを使用





2012年2月10日金曜日

深いグリーン色のショルダーバッグ 2

単純な鞄は特に、革の質感出しをどうするかが肝になります。
鞄の大きさとボリューム感のバランスもとても大切です。
行程の写真だけを追うと、着々と作業が進んでいるように見えると思いますが、
実はちょっとした部分の厚みをどうするかで、激論になったりすることもしばしば
あるのです・・・




2012年2月8日水曜日

深いグリーン色のショルダーバッグ 1

        新春の仕事のその後、作業工程の一部。
        詳しくは、H.P.の Monthly Workshopのコーナーで
        ご紹介する予定です。







2012年2月3日金曜日

春菊

     今日は節分。明日は立春。
     マーガレットの花を生けるために葉をすいている時、
     春菊のようだ といつもおもう。
     春菊といえば鍋物、鍋物といえば冬。
     この寒さはまだまだ続きそうだ。
     だが、梅のつぼみはもうふくらみつつある。
     実際に暖かくなりはじめてから『春』なんていう言葉を使うなど野暮!
     そんな日本文化の感覚を日本人として誇らしくおもう。

                          
                               投稿  金原