急に思い立ち、パリ行きを決めた。
「仕入れ」が大きな名目ではある。
が、それだけではない。
自分から、自分たちの仕事から距離を置いてリセットする。
パリでものづくりを続ける友人たちに会って刺激を受ける。
西洋と日本の感覚の違いを感じてみる。
今のパリに特別な素晴らしい何かがあるわけではないのだが、
肉食の思想からはじまる皮革文化の原型を直に感じ、
その匂いを嗅ぎに行くのだ。
そして、鞄とはなんだろうとあらためて考える。
ものづくりが単調な仕事になってしまわないための、
そして、自分たちを熱く奮い立たせてくれるきっかけとなる
かけがいのない大切な時間だ。