今年最後の鞄がなんとか出来上がりました。
2014年は Real Bespoke 展という私共にとって意義深い展覧会を
させて頂きました。
お客様には普段なかなかお見せしきれない所をご覧頂き、
私共主催者にとっても楽しい企画でした。
たくさんの方々にお出で頂きまして本当にありがとうございます。
2015年も日々新しい鞄作りをしていきたいと考えております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
2014年12月25日木曜日
2014年12月19日金曜日
曲面コーナーのショルダーバッグ (3)
曲線部が少し肉感的に見えましたら成功です。
こういう大胆そうに見える鞄の善し悪しはの一つは、細部にも細かい表現が出来ているか
どうか。そして、あまりドロドロはいけませんが、その中に意志がみられるかというのが大切なように思います。
こういう大胆そうに見える鞄の善し悪しはの一つは、細部にも細かい表現が出来ているか
どうか。そして、あまりドロドロはいけませんが、その中に意志がみられるかというのが大切なように思います。
2014年12月16日火曜日
曲面コーナーのショルダーバッグ (2)
革の表情の美しさは無数にありますが
硬い、厚い革が作る曲面も本当に美しいと思います。
曲げられた革の緊張感が生む独特の質感です。
写真は部品を組み立て、縫い付けていく行程です。
作業は慎重に、ミスの無いよう少しづつ進めます。
一日たっても朝とほとんど様子がかわらない時もあります。
一番下はもうすぐ完成です。
硬い、厚い革が作る曲面も本当に美しいと思います。
曲げられた革の緊張感が生む独特の質感です。
写真は部品を組み立て、縫い付けていく行程です。
作業は慎重に、ミスの無いよう少しづつ進めます。
一日たっても朝とほとんど様子がかわらない時もあります。
一番下はもうすぐ完成です。
2014年12月13日土曜日
2014年12月10日水曜日
曲面コーナーのショルダーバッグ (1)
皮はもともと動物なので平面ではなく曲面でできています。
それを鞣すと字が変わって「革」になります。
そのとき、鞣し屋さんは私達が作りやすいよう革を平面の状態にしてくれます。
このショルダーバッグの場合は平面になった革で、また曲面を形作ります。
コーナーは野球のボールのようにまあるい形にします。
革は4ミリ近いタンニン鞣しのブライドルレザー。
上の写真は、試作品とこれから作る本作の為の部品達、
下は手縫い独特のテクニックであるすくい縫いを試そうとしているところです。
それを鞣すと字が変わって「革」になります。
そのとき、鞣し屋さんは私達が作りやすいよう革を平面の状態にしてくれます。
このショルダーバッグの場合は平面になった革で、また曲面を形作ります。
コーナーは野球のボールのようにまあるい形にします。
革は4ミリ近いタンニン鞣しのブライドルレザー。
上の写真は、試作品とこれから作る本作の為の部品達、
下は手縫い独特のテクニックであるすくい縫いを試そうとしているところです。
2014年12月4日木曜日
ナップザックの制作過程
Real bespoke 展のために制作した、ナップザックの制作過程を
FugeeのFacebookpageで紹介しております。('14.12/4)
ソフトな革に私達のやり方で挑んでみました。
ご興味のある方はぜひそちらも覗いてみてください。
(FBページはFacebookにアカウントをお持ちでない方もご覧になれます。)
www.facebook.com/Fugeebag
FugeeのFacebookpageで紹介しております。('14.12/4)
ソフトな革に私達のやり方で挑んでみました。
ご興味のある方はぜひそちらも覗いてみてください。
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2014年11月29日土曜日
私の宝物
革を扱う職人は皆さん持っている機械がミシンと革漉き機です。
この革漉機は34年程前に中古品を譲って頂いたもので、
以来毎日のようにお世話になっています。
私の記憶に無いのでたぶんこの部品をいじるのは私共のところに来てから
初めてだと思います。音が大きくなったのでベアリングを交換しました。
下の写真のベルトが掛かった、向きを変えて並んでいる小振りのローラーの
ベアリングです。
おかげさまですっかり音も小さくなり快調な動きになりました。
年月を経たこの機械の部品もだんだんと手に入らない物がふえてきているようです。
それにしてもちゃんと作られた機械はすごいです。
消耗品を取り替えて、油を注しているだけなんですがどこも何ともありません。
ちなみにこれは西山という小さな町工場が作っていた機械で、
「漉き機のロールスロイスだ」という話を何度も耳にしたことがあります。
この革漉機は34年程前に中古品を譲って頂いたもので、
以来毎日のようにお世話になっています。
私の記憶に無いのでたぶんこの部品をいじるのは私共のところに来てから
初めてだと思います。音が大きくなったのでベアリングを交換しました。
下の写真のベルトが掛かった、向きを変えて並んでいる小振りのローラーの
ベアリングです。
おかげさまですっかり音も小さくなり快調な動きになりました。
年月を経たこの機械の部品もだんだんと手に入らない物がふえてきているようです。
それにしてもちゃんと作られた機械はすごいです。
消耗品を取り替えて、油を注しているだけなんですがどこも何ともありません。
ちなみにこれは西山という小さな町工場が作っていた機械で、
「漉き機のロールスロイスだ」という話を何度も耳にしたことがあります。
2014年11月28日金曜日
2014年11月23日日曜日
2014年11月19日水曜日
シボのあるFM42
通常は、ブライドルレザーでつくるこの鞄。
ご注文はシュリンクレザーでした。
この革で作る鞄ををタンニン鞣しのブライドルと同じかたさにしたら
質感を壊してしまします。
ブライドルとは違った少し柔かさを感じる仕立てにしました。
ご注文はシュリンクレザーでした。
この革で作る鞄ををタンニン鞣しのブライドルと同じかたさにしたら
質感を壊してしまします。
ブライドルとは違った少し柔かさを感じる仕立てにしました。
2014年11月14日金曜日
深いグリーンの肩掛けトートバッグ
「長い長いパーツ」のその後。
中の大切な書類が雨でぬれたり見えたりしない様フラップが前、後ろに付いています。
重たいファイルや資料が入ったこの鞄を持たれて会議に臨まれるということです。
シンプルな鞄ですが、お仕事で使う事を考え出来る限りラフにならないよう、
又、重さにも耐える様、でも軽やかな優しい雰囲気のものを作ろうと考えました。
長くお使い頂いた時の様子がとっても見たい鞄です。
中の大切な書類が雨でぬれたり見えたりしない様フラップが前、後ろに付いています。
重たいファイルや資料が入ったこの鞄を持たれて会議に臨まれるということです。
シンプルな鞄ですが、お仕事で使う事を考え出来る限りラフにならないよう、
又、重さにも耐える様、でも軽やかな優しい雰囲気のものを作ろうと考えました。
長くお使い頂いた時の様子がとっても見たい鞄です。
2014年11月10日月曜日
2014年11月9日日曜日
長い長いパーツ
トートバッグのご注文を頂きました。
シンプルな鞄です。
シンプルなものほど細部にこだわり、丁寧でキリッとした仕立てが必要です。
長い胴ベルトの手縫いは、美しい出来上がりを目指して
一針一針ステッチを確認しながら縫い進めます。
シンプルな鞄です。
シンプルなものほど細部にこだわり、丁寧でキリッとした仕立てが必要です。
長い胴ベルトの手縫いは、美しい出来上がりを目指して
一針一針ステッチを確認しながら縫い進めます。
2014年11月5日水曜日
2014年10月28日火曜日
道具の話
大好きな美しい道具も壊れる時は壊れます。
テンションが掛かったまま同じネジの位置で微妙に調節して使うネジネンという
この道具は30数年前に譲って頂いた時から見た目はこのままの、
使い込まれた質感がホレボレするものです。去年ネジがダメになりました。
ストックしてあるものを、削ったりなだめたりしながらしばらく使ったのですが
やっぱり 使いづらく、なんとか見た目は悪いながら使えるように修理しました。
今は調節のネジはそっと回します。
大変生意気な言い方ですがいい道具も減ってきました。
それは使いやすい道具を欲しがる職人さんが減ったからでしょうか、、。
テンションが掛かったまま同じネジの位置で微妙に調節して使うネジネンという
この道具は30数年前に譲って頂いた時から見た目はこのままの、
使い込まれた質感がホレボレするものです。去年ネジがダメになりました。
ストックしてあるものを、削ったりなだめたりしながらしばらく使ったのですが
やっぱり 使いづらく、なんとか見た目は悪いながら使えるように修理しました。
今は調節のネジはそっと回します。
大変生意気な言い方ですがいい道具も減ってきました。
それは使いやすい道具を欲しがる職人さんが減ったからでしょうか、、。
2014年10月22日水曜日
素敵な贈り物
この時計ベルトのクライアントは若いご夫婦。
お母様の誕生日のお祝いにお二人でお選びになった時計に、
赤いイメージのベルトをつけて贈りたいというご依頼でした。
お母様のお写真も見せていただき、どんなご趣味をお持ちの方などかも伺った上で、
最終的な革や糸の選択もおまかせいただきました。
表はピンクに近い赤のリザード、裏は深紅のボックスカーフに赤い麻糸を使用しました。
こういう心のこもった贈り物のお手伝いを出来ることはほんとうに嬉しく、
小さいものですが、緊張しました。
お母様の誕生日のお祝いにお二人でお選びになった時計に、
赤いイメージのベルトをつけて贈りたいというご依頼でした。
お母様のお写真も見せていただき、どんなご趣味をお持ちの方などかも伺った上で、
最終的な革や糸の選択もおまかせいただきました。
表はピンクに近い赤のリザード、裏は深紅のボックスカーフに赤い麻糸を使用しました。
こういう心のこもった贈り物のお手伝いを出来ることはほんとうに嬉しく、
小さいものですが、緊張しました。
2014年10月19日日曜日
男性のための小型鞄 (2)
若くはつらつとしたY氏にあわせてボックスカーフの明るめの茶でお作りしました。
古いイギリスの本の挿絵などにハンドバッグより少し大きめの手提を持つ
男性がでてきたりします。
この鞄はそんな挿絵のサイズ感をヒントに作ったFugeeの提案で、
少しドレスアップした男性の為の美しいお供としての鞄です。
昨今のカジュアルな柔らかい鞄もよいのでしょうが、
キリッとした装いには仕立てのしっかりした鞄があうように思います。
古いイギリスの本の挿絵などにハンドバッグより少し大きめの手提を持つ
男性がでてきたりします。
この鞄はそんな挿絵のサイズ感をヒントに作ったFugeeの提案で、
少しドレスアップした男性の為の美しいお供としての鞄です。
昨今のカジュアルな柔らかい鞄もよいのでしょうが、
キリッとした装いには仕立てのしっかりした鞄があうように思います。
2014年10月16日木曜日
男性のための小型鞄 (1)
作るものによってどうしてもこのラインが欲しいと思ったりすることがあります。
これはY氏に依頼された少しドレスアップしたお出かけ用の、
身の回りの諸々を入れる小型のボストンバッグです。
鞄を閉じた時の肩の微妙な出具合を探って型紙を調整して
三個目にやっと思った形になりました。
下は本番の革でも質感を確認したくてフレームを仮張りして鞄を閉じています。
これはY氏に依頼された少しドレスアップしたお出かけ用の、
身の回りの諸々を入れる小型のボストンバッグです。
鞄を閉じた時の肩の微妙な出具合を探って型紙を調整して
三個目にやっと思った形になりました。
下は本番の革でも質感を確認したくてフレームを仮張りして鞄を閉じています。
2014年10月13日月曜日
2014年10月12日日曜日
多少のキズも顔のうち
Y様にこの鞄(FL46型)をお買い上げいただいた日付をみると、
2011年9月某日とありましたので、今年の秋から4年目に入ったことになります。
思いがけず入ってしまった深めのキズを気になさり、メンテナンスにお持ち頂きました。
圧倒的なブライドルの質感とそれを助ける仕立て、もちろんお客様の鞄へのお気持ちがこの雰囲気を出します。
2011年9月某日とありましたので、今年の秋から4年目に入ったことになります。
思いがけず入ってしまった深めのキズを気になさり、メンテナンスにお持ち頂きました。
圧倒的なブライドルの質感とそれを助ける仕立て、もちろんお客様の鞄へのお気持ちがこの雰囲気を出します。
2014年10月8日水曜日
女性のためのクラシカルなハンドバッグ
前回の、「クラシカルなハンドバッグのための持ち手」のついた鞄です。
この鞄の注文主はお茶の先生。
洋装の時でもお持ちになりたいとのことでしたが
数寄屋袋をはじめとした以外と多い着物にまつわる小物が入る、
大きすぎないすっきりしたプロポーションを目指しました。
持ち手は断面を円にして金具も小振りに作り女性らしさを出しました。
華やかさはありませんが、革の質感も手伝い落ち着いたたたずまいの、
美しく、ある種の凄みさえ感じられる鞄です。
持ちこなせる年齢を選ぶかもしれません。
ここ一番のお姿でこの鞄を持たれた様子を想うとわくわくします。
この鞄の注文主はお茶の先生。
洋装の時でもお持ちになりたいとのことでしたが
数寄屋袋をはじめとした以外と多い着物にまつわる小物が入る、
大きすぎないすっきりしたプロポーションを目指しました。
持ち手は断面を円にして金具も小振りに作り女性らしさを出しました。
華やかさはありませんが、革の質感も手伝い落ち着いたたたずまいの、
美しく、ある種の凄みさえ感じられる鞄です。
持ちこなせる年齢を選ぶかもしれません。
ここ一番のお姿でこの鞄を持たれた様子を想うとわくわくします。
2014年10月3日金曜日
2014年10月2日木曜日
クラシカルなハンドバッグのための持ち手
ものづくりは時々楽しい冒険だったりします。
誰も気がつかないさりげないのが大成功。
このハンドバッグの持ち手にもいくつかの面白い作業を隠し入れました。
女性用のものらしく根本はなるべく華奢に、頂点にいくに従って少しだけ太くなる
美しいアーチを描く丸い持ち手はできないだろうか。
しかも、使われて時を経ても型くずれのないようにするには
どんな方法が考えられるのだろうか。
具現化の可能性を探して、いろいろな実験をします。
誰も気がつかないさりげないのが大成功。
このハンドバッグの持ち手にもいくつかの面白い作業を隠し入れました。
女性用のものらしく根本はなるべく華奢に、頂点にいくに従って少しだけ太くなる
美しいアーチを描く丸い持ち手はできないだろうか。
しかも、使われて時を経ても型くずれのないようにするには
どんな方法が考えられるのだろうか。
具現化の可能性を探して、いろいろな実験をします。
2014年9月28日日曜日
2014年9月27日土曜日
2014年9月22日月曜日
大きな籠型鞄(3)
「張り」や「復元力」をもつ竹や蔓などの植物で編まれた「籠」の質感を、
厚いタンニン鞣しの革で表現できないかと以前から考えていました。
革の質感を最大限に生かすためのシンプルでいさぎよい仕立てをこころがけました。
この鞄をReal Bespoke 展にて一目惚れしていただき、お買い上げ下さったお客様から
先日、「持つのがたのしくなる鞄」という嬉しいお言葉をいただきました。
我々も楽しんでつくりました。またつくりたい鞄です。
ご要望も多いので、FugeeのFBページに制作過程をアップしていく予定ですので、
興味のある方はそちらものぞいてみてください。
(FBページはFacebookにアカウントをお持ちでない方もご覧になれます。)
https://www.facebook.com/Fugeebag?ref=hl
厚いタンニン鞣しの革で表現できないかと以前から考えていました。
革の質感を最大限に生かすためのシンプルでいさぎよい仕立てをこころがけました。
この鞄をReal Bespoke 展にて一目惚れしていただき、お買い上げ下さったお客様から
先日、「持つのがたのしくなる鞄」という嬉しいお言葉をいただきました。
我々も楽しんでつくりました。またつくりたい鞄です。
ご要望も多いので、FugeeのFBページに制作過程をアップしていく予定ですので、
興味のある方はそちらものぞいてみてください。
(FBページはFacebookにアカウントをお持ちでない方もご覧になれます。)
https://www.facebook.com/Fugeebag?ref=hl
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