長財布の型紙。
Fugeeの定番にするべく型紙を作ったらこんな数。
今はまだ薄い紙で型紙を作るので何枚あってもそれほど収納には困らないが、
以前は確か10オンスのボール紙で、これだけの型紙の数だったらかなりの厚みになる。
定番以外過去の型紙は廃棄するのが常だったが、カバンともなるとサイズが大きく数も多い。定番のしかも鞄だけでえらい量だった。
型紙を作るのは単純作業なので考えてはいけない作業。
鞄の形、サイズの決定、部品どうしの取り合い、仕立ての手順等にはいくら時間を掛けてもいいが、決まった形、サイズに型紙を作るのは正確に早く。
しかし、この正確にというのが一般的な意味とは少し違う。
教室に入った生徒さんにも最初に理解していただく事だが、言ってみれば、
型紙どうしは全てつじつまが合うように作るという事で、あたりまえの事だが
例外はあるにせよ、出来上がった鞄のサイズが1ミリ大きくても、1ミリ小さくてもなにがどうと言う事は無い。今回は小物なのでもう少し誤差は厳密になるが理屈は同じ。
と言う訳でしばらく小物づくりしてます。
砥草の新芽とどくだみの花。
この季節のなんともみずもずしい緑色からいただけるパワーは計り知れない。
日の出とともに起きて働き、日没とともに寝る理想の生活が出来るかもしれない と
淡い期待を抱いてしまうこの季節。そういえば去年も一昨年も、早朝にどくだみの花を
摘みながら同じ事を考えていたのを思い出す。
ブライドルレザー。
革の状態で既にずっしりと重い。
毎回作る度に、色々な試みをしてみる。
鞄として現れる表情を変えてみるのもその一つ。
アチラがたてばコチラがたたず、力強く頑固なこの革は一筋縄ではいかない。
でも、なだめなだめて時には力の限り押さえ込んで、この革の新しい表情が
出てきた時はほお擦りしたくなるくらい可愛い。
「おまえは偉い革なんだな」と褒めてあげたくなる。
「出来上がりました、いつでも取りにお出で下さい」と留守電に入れると
明朝、「今から行きます」というお返事をS様から頂いた。
重いこの鞄を仕事の相棒にお選び頂いた事に感謝の気持ちです。
お客様は作り手が見える鞄に想いを持たれ、作り手はお客様を頭に浮かべ
ベストを尽くそうとする。
鞄屋をやっていてよかった。
(下は同時にご注文頂いたluggage tag、フラップを開けると名刺がそのまま
入っています。)
ブログをご覧頂きありがとうございます。
まだ先の話ですが、来年の3月に展示会を開きます。
一年程前に靴の柳町さん、服の中野さんという、尊敬するお二人とのお話の中から
この展示会の開催という発想が生まれました。
まったくと言っていいほど作業の内容、進め方が異なる業種の三工房ではありますが、
bespokeに対する考え方、ものづくりに向かう姿勢、そして何より、つくり手としての
根っこの部分に深く共鳴するものを感じたことがきっかけです。
「Real Bespoke -目に見えない手仕事の累積-」と題しました。
100%つくり手側が発信する企画です。
注文を受けた靴、服、鞄をそれぞれ製作の時、つくり手は何をどう考え、
実際にどういう工程を経てかたちにしていくのか。
ある意味、つくり手の心意気を見て頂く展示会と考えております。
そして、異業種である3つのアトリエがお互いを刺激をし合うことにより
生まれる新しい発想や可能性を発表できる場になればと、ドキドキしております。
はてさてどうなることやら乞うご期待。
「Real Bespoke」のFacebookページをつくりました。
開催までの進行状況をなどをその都度載せていく予定ですので興味のある方は
どうぞご覧頂ください。Facebookのアカウントをお持ちでない方も
ご覧いただけます。
そして、Facebookのアカウントをお持ちのかたで「Real Bespoke」にご賛同
いただける方は、応援よろしくお願いいたします。
Real Bespoke 公式Facebookページ↓
https://www.facebook.com/pages/Real-Bespoke/354181888035846?ref=hl
定番を革の色、錠前の形、ステッチの色、インナーレザーの色等をお選び頂きお作りするFugeeのセミオーダー。今回ご紹介するのはFL46型。
焦げ茶色のブライドルレザーにイタリア製デットストックの小さめの錠前を選択なさった
K 様は、ペン差し付きの、小物収納用の仕切り板を附属でご注文下さいました。
インナーの革はまろやかなワイン色のキッド (子ヤギの革)。
小さめの錠前はシャープな印象の鞄の顔をつくり出し、迫力ある胴体をより
強調する作用を持っているようです。
ブログをご覧頂きありがとうございます。
都合により、ゴールデンウィークの最終日の5月6日(月曜日)はお休みいたします。
7日よりのお出でお待ちしております。
5つの部屋からなるFugeeオリジナル万年筆ケースの完成形。
8年程前に万年筆専門店フルハルターの森山さんからのご依頼で生まれたかたちです。
細々と受注生産でつくってはおりましたが、店頭に並ぶことがなかったので、
現物を手に取ってご覧にいただけるように、展示用につくりました。
3本入りと、1本入りもあるのですが、それも追って、つくりたいとおもっています。
ゴールデンウィーク前半の昨日、お客様から問い合わせのお電話。
「はじめての人でも買えるのですか、常連じゃなくても大丈夫なんですか。」
の問いにショックを受け深く反省をしました。
鞄のクオリティをなんとか高めたいと願う私達が、鞄に興味を持たれている方との会話を
楽しいと思わない訳がありません。そのことをもっと知って頂かなくてはと感じました。
もっとお出で頂きやすいアトリエを目指そうと思います。
どうぞお電話でのお問い合わせなり、ご来店なり、お待ち申し上げております。
(不在の事もありますのでお出での際はお電話頂けますようお願い致します。)
GWも包丁研ぎからはじまります。