2021年6月11日金曜日

憧れのカバン(2)

鞄が開くところをお見せいたします。
どうも金具に書いてある文字からドイツのもののようです。
こういう面白いものは色々な分野で見られるものなのでしょうが
思わずニヤっとするような機構を鞄にもつくった昔の人に敬意を評したいです。







2021年6月5日土曜日

憧れのカバン(1)

40年以上鞄作りにたずさわっていると色々なことがおきるものです。
鞄を始めたころエース(大手の鞄の会社)の「鞄の博物館」に毎週のように通っていて、
持ち手もその周辺の金具も美しい鞄を見つけ、憧れるように毎回見入っておりました。
ところが先日何気なしにインターネットを開くと本体の部分は博物館のものとは
違いこそすれまさに同じ金具を使用した鞄を見つけました。
手に入れられるとのことでさっそく購入し数日前に届きました。
もちろんアンティークのめずらしいものです。
あまりに嬉しいので皆様にもお見せしたいと思います。
持ち手の真ん中に鍵穴があります。
アット驚く開き方をする鞄なんです。



 


2021年5月27日木曜日

なんて自由

 イギリスのアンティーク鞄の持ち手と持ち手の座です。
持ち手を長めに作って取り付け金具を少し離し気味に付けるようになると
鞄を持ち上げた時の引っ張る力は金枠の真上にではなく持ち手の中心に向かって
ななめに掛かっていきます。
この鞄の場合はそういう持ち手が取り付けやすいように金具が
面白い形で作られています。
回転軸にはこじる力が掛かるので合理的かどうかはわかりませんが
なんとも気持ちがわかる作りなのです。
ちょっと愛おしさ感じるアンティークです。



2021年5月18日火曜日

新緑の季節

緑が美しい季節です。
人間界はコロナ渦でたいへんですが、自然のいとなみや動物たちのようすはなにも変わってないようにおもいます。
あまり外に出ない鞄屋のくらしも、世間とはすこしかけ離れているかもしれません。
写真は現在の展示用鞄 きれいなグリーンのPNBX型のショルダーバッグ、椿の若葉と咲きはじめのどくだみの花。









2021年5月9日日曜日

紳士のための小さな口枠鞄

鞄のプロポーションはお持ちになる方を想いながら基本的なところは図面の段階で
さらに試作の段階で詳細を決めていきます。
金具はご希望でスターリングシルバーを使用しました。
お客様がもたれる所を想像しただけでドキドキします。
男性が身の回りのものを入れて素敵に移動する時の鞄が流行を追ったトートバッグやブリーフケース、ファスナーのセカンドバッグだけということはないでしょう。
仕立ての良いキリッとした小ぶりの手提げの鞄は口枠物に限らず
いくつか思い浮かびますがどれもお勧めできる鞄です。
和装にも合います。




 

2021年4月30日金曜日

ちからしごと

 少しお見苦しい写真ですが3mm厚、15mm幅の口枠を曲げているところです。
原始的に見えますが曲げたときのアールの戻り、伸び、縮み等を幾度か同じ動作でテストをしてから本番の曲げです。
左右ともぴったり同じになるよう図面に金具を乗せて合いを確認しながら進めます。
今回の作業は比較的容易な枠作りでした。
Fugeeのものの作り方は「なんとかする」、そしてその方法をじぶんたちでできる最大限の範囲で徹底的に探るところから始まります。
ですから自分の手で作れるものは何でも作ります。
作ることが無理な金具は図面を描いて、口で説明して作っていただきます。
革に関しても毎回同じです。
つまり金具も含めてルーティーンで作業をしていくようなつまらないつくりかたはしないことにしています。
そして細部に目が届かなかったり、全体を見ないで細部しか見ていないような鞄にならないよう気をつけなくてはいけません。






2021年4月25日日曜日

よこ顔

お面のようですが鞄の横顔です。
素材によって、作る鞄によってこうしたクセ付けのようなものは
したりしなかったりです。
場合によりますが張りのある革が折り曲げられて自然にできたような形を
表したい時にはクセつけはあまりしません。
これはカバンを閉じた時に両サイドにできる刳り(クリ)の形の確認です。



2021年4月17日土曜日

もちて

鞄の顔をきめる重要な要素のひとつである持ち手。
つくるときはいつも緊張というか気合いをいれます。
フルオーダーなどのひとつしか制作しない鞄の場合、1分の1の図面に描いたものを見ながら型紙を起こし厚みを決め、テーパー具合をチェックしながら芯を削ります。芯である盛り上げはなめらかにフェイドアウトし、縫い絞ったときに不自然な凸凹ができないように細心の注意をはらいます。この持ち手のつく鞄はドレッシーで繊細な小さめの口枠鞄なので、あまり主張しすぎずに、すっと目になじむような上品なものができたら成功です。







2021年4月9日金曜日

シンプルな抱え鞄

普通の鞄ですが悩みになやんだプロポーションなんです。
お客様のご希望で定番のBK41型のベルトを外したものをお作りする事に
なりました。
しかしBK41型は鞄の両サイドにベルトがあるため少し横長に、
フラップも若干短く作ってあります。
図面での検討から形状のテストを経てなんとか本作にいたりました。
少しなにかを間違えると間抜けに見えます。
シンプルって奥が深いです。





2021年3月30日火曜日

山桜

一週間ほど前にこんな可愛い山桜をいただきました。
マンションの庭の大きな木が根腐れしてしまって切り倒されたようです。
友人の奥さんは長く咲いてくれた桜を名残惜しく思い、
現場の植木屋さんに枝を沢山いただき大きなバケツに水をはり
入り口に「ご自由にどうぞ」とかいたそうです。
それはあっというまになくなりもう1束いただきバケツに刺したということ。
桜もお話もほっこりさせられました。
仕事に追われ疲れぎみのFugeeは花を見ることも考えず3月を終えるところでした。


2021年3月17日水曜日

紳士のための小さな口枠鞄 2

昔のヨーロッパを描いた挿絵の中に身なりのいい紳士が汽車のステップに片足を掛け
今まさに乗り込むというのがありました。
その時紳士が持っていたのがこの鞄に似たようなイメージのものでした。
女性で言えばハンドバッグです。
こちらをご注文頂いたのはスーツをお召しにならないかたです。
体に合わせてハンドバッグよりは少し大きめのものですがこの鞄を持つということが
その方全体のイメージやスタイルを決める大切なアイテムになります。
とんがらずに上品でソフトそして大切なのはキリッと丁寧な仕立てです。




 

2021年3月7日日曜日

紳士のための小さな口枠鞄

制作の途中のスナップです。
写真はほんの瞬間の断片で、フレームを曲げたり革の厚みのテストをしたりという
その他の作業はここまでの間にたくさんあります。
さらにここからも緊張感の必要な作業が続きます。
何をどの程度までしてどこに向かって作業を進めていくのかを見極めること。
それは作業が始まる部品のカットの時から少しずつ組み上がって完成するまで続きます。
もっと言えば革を見て感じて作ろうとする鞄の絵を描きその後原寸大の図面を
描く時からその見極めは当然ですがはじまっています。






2021年2月28日日曜日

小さな口枠鞄のための試作

ガッカリしてしまうかもしれませんが、試作の最初の段階は場合にはよってこんな感じのこともあります。
今回はプロポーションやサイズ感にこだわる小さな口枠鞄の試作です。
図面に起こした鞄の型紙を作って試作用の革で形にして様子を見ます。
図面の段階で美しいと思った形やボリュームが現実にどうかはなかなかわかりません。
特にこの場合非常にシンプルな鞄なのでこだわって細部を修正し再度試作をします。
今回は、以前の試作で作った持ち手をとりあえず取り付け、錠前も研磨前の状態のものをガムテープで貼り合わせたりしてます。
なるべく時間を掛けず結論を引き出すのがこの試作の目的です。
本来このような写真は外に出すものではないかもしれません、でもこれも私たちの大切な作業です。
ちなみに、もし革の質感や緻密さの確認の為の試作をしたなら、当然ですが全く違う試作になります。











2021年2月23日火曜日

ボックスカーフの抱え鞄

 ボックスカーフのブリーフケースを作らせていただきました。
ご希望で古いデッドストックの小ぶりの真鍮錠前を取り付けました。
研磨して、メンテナンスしなおして使用しております。
底丸の定番(KM39)ブリーフケースをボックスカーフでお作りするのは時々あるのですが
三方コバ仕上げのブリーフケースをボックスカーフで製作というのは要注意ポイントが随分変わります。
ブライドルとはまた異質のしなやかで厚みを感じる質感を楽しませていただきました。
しっかりハードなブリーフケースですが作る方法によっって柔らかみを感じる仕立てができる革です。
フラップの裏に紺のたまたま少量残っていたフロイデンベルグのボックスカーフを当て、
個性的な鞄になりました。












2021年2月12日金曜日

 春、ハル、はる、今年は去年より春が嬉しい。
早春賦なんか思い浮かべながらどんどん咲いていく梅を眺めています。



2021年2月5日金曜日

黒いボックスカーフの KM39

厚さはないのにコシとハリがあり、表面は繊細でデリケートなのに革としてはとても丈夫なボックスカーフ。軽さも魅力です。ヌメ革に代表されるタンニン鞣しの革が見せてくれる味わい深いエイジングとはひと味違うエレガントな年の取りかたをしてくれます。仲良く付き合うことができれば、良い相棒になってくれることは間違いありません。
H 様は真鍮の丸い錠前をお選びになり、シャープになりすぎないやさしい表情の鞄に
なりました。




2021年1月27日水曜日

1月のアトリエより

緊急事態宣言のために鞄教室がお休みで、本腰入れて片付けをしなくても良いともなると、作業スペースがどんどん増殖していきます。テーブルだけでは飽き足らず、床にも侵食が広がります(この写真のときはまだいいほう)。開放感があってこれはこれで気持ちよく仕事ができるのですが、さっきまで使っていたちょっとした道具がたびたび行方不明になったりするので行き過ぎも良くはありません。
フジイはオーダーの箱物のためのクロコダイルの断ちを、キンバラは口枠の小さなハンドバッグを企画中。



2021年1月21日木曜日

ふっくらできたて

先月の教室から。
単純な内縫いのポーチだけれど、みなさんスケッチから図面を描き、
型紙を起こしました。
縫ってひっくり返すまで全貌がわからないのがこの仕立ての特徴。
マチの長さの出し方や玉ぶちの貼り方、縫い絞る強さなどによって表情は変わってきます。
ひっくり返したての表情を写真に撮りました。ふっくらと焼きたてのパンのようです。
みんなでわいわい反省会。そんな先月が懐かしい。。
緊急事態宣言が出て、また鞄教室ができなくなりました。
寂しいかぎりです。







          
                                         








2021年1月13日水曜日

ラガーマンの鞄

どの鞄を作る時も持たれる方を思いながら作業を進めます。
その時の思考回路は「あの人が使う、だったらここはこうした方がいい、
ならこのやり方で行ってみよう。」 
大まかに言うとこれを続け繋げて完成に向かいます。
ですから定番商品でも一つづつ違いがあります。
そういう作り方は作っていて楽しいんです。
ですからFugeeは同じ鞄をいっぺんに複数作るのは苦手です。
この鞄はトラッドな装いでおいでになられたガッシリした身体の
ラガーマンの方からのご注文です。


2021年1月7日木曜日

2021年よろしくお願い申し上げます

今年は新しく仕入れることができた面白い革が少しあるので
これらを使った鞄を時間を見つけて作ってみようと思っております。
どうぞご期待ください。
今年もよろしくお願い致します。