2022年8月25日木曜日

山羊革の真鍮口枠鞄(5)

今回は鞄のプロポーション、質感にも時間をかけました。
比較的小振りの革の種類に入る山羊革を素材とし、書類入れとしてお使いになるとのお話でしたので胴のつなぎの位置、そのライン、全体のバランスを細かく検討しました。
図面検討後4回の試作でした。
ちなみに手前の最終試作で作った型紙はそのまま本作のものとなりました。






2022年8月20日土曜日

山羊革の真鍮口枠鞄(4)

調整中の錠前部分、そして開閉のプッシュボタンです。
調整が終わればいよいよ同時に進めている本体の試作との組み合わせをめざします。 



2022年8月15日月曜日

山羊革の真鍮口枠鞄(3)

かなりマニアックな鞄の金具のお話になります。
当初この形態のフレームすなわちアングルフレームにどういう種類の錠前をどう取り付けるかはあまり考えないままでした。
アンティークから状態の良いものを取り外してもってくるのも有りかという考えもちょとはありました。
でもやっぱり、いいものを自分で考えて作らなきゃという事になります。
自作の為の検討でいろいろ昔の錠前を調べて行くと、現在まで残っているアングルフレームのアンティークの鞄達が何故皆おなじ形式の錠前ばかりを使用しているのかがよくわかります。
さて、私が作る錠前ですが。
自分の手でつくるのだから量産品の様には出来ない部分と、反対に量産には無理だが自作だったら出来るという、例えば微妙な調整の様な面が当然ですが出てきます。
目標は極力シンプルに部品点数を少なく。
正確で耐久性のある方法は妥協しないで検討実験を進めます。
余談ですが世の中の鞄の金具のなかには人間の動作の必然性みたいなものを考慮に入れて考えられているものがあります。
考えた昔の人の心意気とご苦労に敬意を表します。









 

2022年8月6日土曜日

山羊革の真鍮口枠鞄(2)

 さて錠前も含めた金属部の加工です。
質感の良い素敵な金具があればそれを使いたいところですが、良い悪いではなくこの種の金具は世の中からほとんど無くなって久しいのです。
ですから質感を重視しつつ自作いたします。
キャストから上がってきたドロップ型の二つの金具を研磨し、その後丸い中心軸を三角の軸に削ります。
それを止めるブロックは機械加工から上がってきたものを削りネジ穴加工をほどこします。
下の写真は加工組み立て用に買い集めた色々な種類のネジ、釘、バネ、、。
どきどきする心はずむ作業がはじまりました。