2023年6月20日火曜日

ボックスカーフの茶箱 6

作業もいよいよ後半に入っていくところです。
だんだん出来上がって姿を表していきます。
品物が非常に単純だということもあり、難しそうに見えるところはまったくありません。
でもそう見えるのはとても良いことです。こういうところに書かないとどなたにもわからないというのは少し残念なことでもありますが、何事もないようにさらっと見えるというのは大事なのです。余談ですが工芸とは呼ばれない鞄作りの分野にも自分の表現の限界を探ろうとする作り手達がいる事を知っていただけたらと思います。










          


 








 

2023年6月9日金曜日

ボックスカーフの茶箱 5

ものを作っている一部の方にしか分かりづらいとは思いますが、自分の中で「作る」の一番前に行こうとしたら破綻するか持ち堪えるかの際を爪先立ちでウロウロするものです。
下の縫っている写真は見て分かるように試作です。呑気に楽しく縫っています。
そして真ん中は微妙な距離感を綿密に計測し、それに革の伸びなぞを考慮に入れ0,5mmの半分の半分くらいを信じて胃を痛くしながら貼る瞬間です。
丁寧さにも、強引さにも、神経を張るにも、もちろん自分の手(技術)にも、
限界は当然あります。
でも自分の一番いいものだけを作りたいと思う気持ちも山ほどあるんです。
悔しい思いは日常茶飯事ですし爪先立ちのウロウロはいつまでも続きます。