2012年3月31日土曜日

ずぼら

        半年にいちどくらいは整理整頓をするのだが、
        いつのまにかこんなになってしまう針山。
        使った針に糸を切らずに残しておくと、
        何かをちょっとかがりたい時に便利なんですもの。
        というのは言い訳だろうか・・・






2012年3月24日土曜日

しかかりの鞄2

         じりじりとしかすすまぬ作業。そんなものだ。
   



2012年3月22日木曜日

鞄教室に関しておもうこと

教室を始めて何年になるだろう。
いろいろな時代がありました。
素晴らしい方もたくさん習いに来てくれました。
延べ何百人もの方が私どものような職人の所に習いに来てくれるのだから
有り難い事です。
鞄作りは形になって出来上がりというようなものではありません。
やっと形になっただけの物を私は鞄とは言いません。
作り手の美意識、想い等がドロドロとではなく、サラッと
よく見ると他と違う、そんな形でかいま見られるものでなくてはなりません。
真剣に取り組む生徒さんは、上手とも、進歩とも違う、言ってみれば作る物としての
鞄感の様な物を持たれるようになります。
これは、きちっと物を作るという姿勢を作業のとき常に意識しているから
出てくるものです。
各自が自分で考えて鞄を作っていくという行為をしている。
私どもが一番お伝えしたい事です。
教える側からの勝手な言葉ですが、鞄教室は時として準備が大変であったりもしますが、
一人一人の個性がとても新鮮で、私たちにとっても楽しい時間なのです。
素晴らしい今の生徒の皆様に感謝。


  藤井幸弘 金原リエ

2012年3月17日土曜日

Luggage Tag

飛行機に乗る際に、最近は手荷物の革鞄にもネームタグを付けることが
求められるそうですが、素敵なものが見つからないというお客様の切実なご要望から
生まれたもので、ずっと隠れたアイテムでしたが、Small lether goods の定番とする
ことになりました。受注生産のみとなりますが、鞄とお揃いの革で仕立ててみるのは
いかがでしょうか。





2012年3月14日水曜日

しかかりの鞄

   去年から時間を見つけては少しづつすすめてきたつもりだけれど、
   なかなか終わりがみえないまだパーツ状態のこの鞄。
   桜が咲く前に、明るい色の鞄をウィンドーに並べたくてやっとお尻に火がついた。



2012年3月11日日曜日

実は紺色のステッチ

    セミオーダー頂いたPM40型の鞄。
    黒いカーフのシュリンク革と黒いブライドルレザーのコンビネーションに、
    少しだけ黒い鑞を引いて馴染ませ、トーンダウンさせた紺色の麻糸での手縫い。
    シルバーのファスナーに銀製の底鋲。
    ちょっとしたことで、鞄の表情は大きく変わります。







    きりりとシャープな印象に仕上がった鞄は、ご注文頂いたお客様の雰囲気に
    ぴったりだったと思っています。


2012年3月8日木曜日

エイジング4

店頭に並んだ、出来たばかりのスウェードの鞄に惚れ込んでいただき
お買い上げ頂いたのは4年前のことでした。
多くの時間をご一緒させて頂いている鞄は、みるみるうちにT様の色に染まっていきました。
たよっとしたソフトな質感をもったカカエ鞄というコンセプトから生まれた
このKM39型にピッタリな経年変化だと手前味噌ながら思います。
スウェードという素材は起毛しているため、持ち手の部分は黒ずみ、
毛が寝てしまいますが、それも陰影の一部となります。基本的にはブラッシング
のみのお手入れしかできませんが、傷が付きづらいという大きな利点があります。
今回は久しぶりの里帰りで、お時間を頂いてコバの磨き直しをさせていただきました。








ツイードやフラノといった素材の冬の装いがお好きなT様はいつも男のお洒落の
原点を見せてくれる、そして心からそれを楽しんでいらっしゃる方です。

2012年3月3日土曜日

2月のパリ 2



蚤の市で思いがけない収穫があった。
当然目は鞄を探すのだが、フランスでも最近はいい物が減った。
理想的な鞄は古い口枠の鞄、でクオリティーの高い作りの物、で革の状態の悪いもの。
何故か。
欲しいのは鞄の材料だから。
今では手に入らないしっかりした真鍮金具の付いた、へたっていないフレームが欲しいのだ。
軽量化なぞクソクラエ!の、ぞっとするくらいいい顔をしているのが
古き良き時代の口枠鞄の作り。
革の状態の悪いものは比較的に低価格で手に入る。
(なんといっても鞄として使用に耐えるかどうかわからないのだから。)
なかなかの棒屋根鞄が2つ見つかった。
一つは宿に帰り、早速面白い作りの所なぞをデーターとして写真を撮り、
口枠部分を切り離し、すり切れている鞄本体はゴミ箱へ。
もう一つは珍しい金具の美しい鞄で、状態も悪くないのでそのまま持って帰ってきた。
これらの金具をバラシ磨き直してどう命を吹き込もうかワクワクしている。
もちろん前の鞄よりクオリティーの高い仕立てでないと意味がない。
収集よりも自分達の可能性の方がはるかに興味深い。