染め上がってきた革の荷をほどいたときの胸の高鳴りを今でも覚えています。
それから何をつくろうかずっとあたためておりましたが、その第一弾として
クラッチバッグを考えました。
刃物を入れた時の革が吸い付いてくる感じは上質なタンニン鞣しならではです。
コードバン層といわれる緻密な繊維のあつまりが持つ質感は、牛や山羊の表革とはまったく異質なもので、扱いが難しくもあります。これからより深く研究しなくてはと思わされる素材です。
コードバンならではのパンとしたボリュウム感と、アニリン染めによる奥行きのある透明感、艶感がより引き立つように、仕立て方も工夫してあります。あえて細い糸で、ピッチも細かく縫いました。
ボックスカーフのクラッチバッグとコードバンのクラッチバッグ。
是非この機会に素材や仕立ての違いをご覧になってたのしんでいただければと思います。
Clutch Bag Fair 2月5日(日曜日)まで開催しております。
(期間中は11時から18時まで、アポイントなしでお出でいただけます。)