2022年8月15日月曜日

山羊革の真鍮口枠鞄(3)

かなりマニアックな鞄の金具のお話になります。
当初この形態のフレームすなわちアングルフレームにどういう種類の錠前をどう取り付けるかはあまり考えないままでした。
アンティークから状態の良いものを取り外してもってくるのも有りかという考えもちょとはありました。
でもやっぱり、いいものを自分で考えて作らなきゃという事になります。
自作の為の検討でいろいろ昔の錠前を調べて行くと、現在まで残っているアングルフレームのアンティークの鞄達が何故皆おなじ形式の錠前ばかりを使用しているのかがよくわかります。
さて、私が作る錠前ですが。
自分の手でつくるのだから量産品の様には出来ない部分と、反対に量産には無理だが自作だったら出来るという、例えば微妙な調整の様な面が当然ですが出てきます。
目標は極力シンプルに部品点数を少なく。
正確で耐久性のある方法は妥協しないで検討実験を進めます。
余談ですが世の中の鞄の金具のなかには人間の動作の必然性みたいなものを考慮に入れて考えられているものがあります。
考えた昔の人の心意気とご苦労に敬意を表します。