長いこと掛かりっきりだった大きな鞄の制作が終わり、ホッとしているFugeeです。
必死でつくっているものが出来上がると、つくり手側のわれわれは魂が抜け出たようにぐったりしてしまいますが、逆に鞄のほうは命を帯び、その鞄としての時を刻みはじめるのを感じます。
いつのまにか季節はどんどん進み、お庭も春爛漫。
アトリエから見える古い梅の木が付けた実、今年ほど量も大きさも立派なときはあっただろうか。このまま順調に育ちますように!!
ご縁があり、ものづくりの友人にかねてから誘って頂いていた掛川二の丸美術館にやっと行くことができました。
現在、特別展として「白の細密工芸ウニコール」が開催されています。鞣されて平面になった動物の革を立体にしていくプロセスをとてもドラマチックに感じられるのがこの仕立てではないかなと思います。よりふくよかに、より丸みを感じるように型紙を工夫し、パッチの下は切り込みを入れて寄せて縫い付けられています。縮ませたいところ、伸ばしたいところは革のほうにも最大限がんばってもらって、この鞄はショルダーバッグにできあがっていきます。