2024年7月31日水曜日

2024 夏、

なんと明日からもう8月!
暑くなって久しいのに、庭のサルスベリは何故か咲き始めたばかり。
今年は出だしが遅いようです。
Fugee の夏の恒例、小物制作のほうはいい感じに始まっております。





2024年7月20日土曜日

思わずご説明したくなる

ショウルームの現在のKM39の在庫です。
錠前はオリジナルの角錠前の小を使用。
柔らかめのトロッとした質感の革を使って持ち手をつけたカカエ鞄を作りたい。
そんな思いから20数年前に定番になりました。
その時に思ったのは全体の雰囲気から持ち手周りはいわゆるゴツいものにはしない。
それでも少なくとも20年くらいの期間は美しく使用できるものでなくてはならない。
そんなわけで私達が思いつく限りのアイデアを詰めました。
鞄は自分の子供のようなものですからできればそうして欲しくありませんがよっぽど荒い扱いをなさっても持ち手と持ち手周りは壊れません。
その他にもお伝えしたい事がたくさんある鞄です。
もしお立ち寄りいただける機会があるようでしたらぜひ御説明させて頂ければと思います。
(鞄は説明より実物を見て感じて頂く方が良いのはわかっているのですが私達がこだわって時間をかけてやっている事は鞄の表に具体的な形では現れないものが多いので思わずご説明したいと思ったりします。)




2024年7月13日土曜日

つくる者の責任

革にしろ布にしろ木にしろその他の色々な何かを作るための素材にはそれぞれの特質があるのは当然です。それは美しさだったり、しなやかさだったり、強さだったり。
作り手はそれらに魅了され形をつくり上げていきます。
しかしその素材の最も大切な本質として「弱さ」というものもそれらと同列にあります。
素材としての弱さを隠さない、隠せないもの、、私達が使う革はそういう素材です。
何年も使われた鞄に心打たれたり愛おしさを感じたりするのは、よく経年変化という
言葉でその様子をくくりますが、それは革の強さやしなやかさがますます見える部分と日々の引っ張りや繰り返しの曲げにより疲労が見えるものが共にあるという事だと思います。
仕立てをする者はただただ形にするだけなぞという事は決してするべきではありません。
日々使用されている鞄の革のいろいろな意味での美しさを「もし少しでも引き出せる事ができたら、、」という仕立てを工夫しなくてはいけないと考えます。