この形の鞄は今でもイギリスあたりではポピュラーだったりします。
両側の二本のベルトは中身をしっかりホールドするためのもの。
バックルの付いたベルトは後ろの胴の一番下から出て底を通って前に立ち上がっています。中身の量により鞄の襠が膨れるとバックルを下げて止め、やせるとバックルをうえの方で止めるようになっています。
その形式だけが意味なく残ったのが日本の学生鞄であり、昔のお父さんの鞄です。
サザエさんのお父さん、波平さんも会社の行き帰りに帽子をかぶり、ベルトが二本の鞄を持っていたと記憶しています。
この鞄は基本的に裏地を付けない物が多くBK41も裏地は付けない仕立てです。
しかしこのBK41、形はイギリスあたりの物と同じでも中身はずいぶんちがいます。
厚いブライドルレザーを薄く加工したりせず、その圧倒的な質感をそのまま出そうと言う仕立てです。たぶんこれほどハードなものはイギリスにもなかなか無いと思います。
そしてそれを実現させてくれるのが手縫いです。
今回久しぶりに店に置く為のグリーンを一つ作りました。