2019年11月10日日曜日

息抜き半分の旅 2019(3)

偶然にも幸運に恵まれて、旅の初日にはロンドン市内のホテルで1日だけ開催される
FRENCH TANNERS EVENT に行くことが出来ました。
フランスの革鞣し屋さん14件ほどが出展するこじんまりした革の展示会で、どのタンナーもそう多くの実物革のサンプルをお持ちになってはいませんでしたが、とても見やすく話も伺いやすく有意義でした。天井高く間接照明だけのヨーロッパならではの重厚な建物の
一室と、隣に続くお部屋では立食で飲み物や、お昼時にはビュッフェ形式の食事も楽しめるような素敵な演出になっていました。
訪ねたことのあるタンナーさんと再会できたり、SNSなどでコンタクトをいただいていた人や、日本でお会いしたことのあるイギリスのシューメイカーのお兄さんにバッタリ会ったり。
そしてそこでお会いできたガンメイカーとガンケースメイカーの紳士のお二人の熱かったこと。特注の狩猟用のガンとそれ専用のケースを誂える職人さんたちでした。お互いの作品の写真を見せ合いながらフジイと意気投合。ここはこうだああだ、これのここのところを見てくれ、お前のコレもなかなかだ などとやりとりも白熱。話の中で、「前と同じものはつくらない。前よりも進歩したものをつくるのがオレの仕事だ」という言葉が聞けたのがなによりの刺激となりました。

本当にたまたまの機会でしたがヨーロッパの微妙なウネリを見た気がしました。
日本でモノつくりをする私たちは自分を取り囲むウネリの中で何を受け入れ、
どう自分のものにしていくのかを感じ考える時代が来ているのでしょう。

写真は革のイベント後に伺った素敵な骨董屋さん。
例によって、慣れない外国でコミュニケーションに必死になっていると資料以外の写真を撮る余裕がほとんどありません。。。