2020年6月15日月曜日

棒屋根金具のハンドバッグ(1)

ファスナーが開発される以前、金属の口枠を使い開閉させるタイプの鞄がポピュラーだった時代がありました。
繰り返しの開閉に対して正確で耐久性がありかつ美しいものが作られました。
これは「棒屋根」と呼ばれる口枠です。アンティーク品ではありませんが、
ドイツの金具メーカーのもので30年くらい前に手に入れたものです。
残念ながら今は作っていないようです。
これを手に入れた時の嬉しさはよく覚えています。
今回は枠の構造については述べませんが、鞄屋的に言うと、
この枠の下にぶら下がる鞄の本体部分はかなりの自由度があります。
これは小さめの長さ30cmのものなのでハンドバッグによく使いました。
鞄作りの面白さは可能性追求の面白さでもあります。
夢を広げてくれた金具もこのサイズは最後の一つになりました。