アナログな製作現場からのひとこま
牛と比べるととても小さい山羊革ですが、個体によってはその小さな革の中にいろんな表情を見せてくれるものがあります。背中心に沿ったゴツゴツとしたなんとも言えないテクスチャーは鞄の顔として一役買ってくれます。革自体の厚みも真ん中と端ではかなりの差があり、扱いも難しいのですが、全体をあえて同じ厚みに統一したりはせずに起伏のある表情が感じられるような出来上がりを目指します。その革を初めて広げた時に感じた作り手のときめきが、鞄が仕上がった時も残っていればいいなと思います。