2012年6月27日水曜日

チャリ八方



ゴート(山羊)を手揉みしたシボの凄みと上品さを兼ね合わせた美しい革。
私が鞄を始めたころにはもうすでに貴重なもので、有名デパートの棚の
一番上に当時の名人が作ったであろうダレスだのカカエだのをよく見た。
ボックスカーフと同じようにあこがれの革で、いつか使ってみたいと思ったものだ。
ハガワでドル入れなどの小物をつくったことはあったが、
数年前にデットストックを手に入れることが出来た。
ゴツゴツとした見た目の印象よりも案外デリケートだが、とにかくその存在感と
質感には圧倒される。仕立て甲斐を感じると同時に、西洋人のつくった革とは
ひと味違う、古き良き日本の美意識を感じる素晴らしい革。



店置き用につくったダレスバッグ


フルオーダーのボストンバッグ