昨夜、高校生の演劇を観た。
その芝居の素晴らしさと個人的な想いが入り混じり涙が止まらず、
しばらく席を立つ事が出来なかった。
18年前渋谷で店を始めたと同時に生まれたその子は、オープンしたての店の
テーブルでおしめを取り替えたこともあった。
何年か前までの彼女は、シャイでマイペースで親父のパソコンをいじってはしかられ、
いつも誰かの後ろにいるような印象の女の子だった。
彼女の歌なんて聞いた事がなかった。あんなに迫力のある声、美しい歌なんか聞いた事も無かったのに。
私が思っていたその子はずっしりとオーラすら感じられる人になっていた。
どんな事に感動するのか。
私は、単に美しいとか完成度が高い物を見ただけでは感動はできない。
それが自分の理解や感性などにどの位うったえかによると思う。
鞄も同じで、今まで2度ほど泣かされた事がある。一つは秩父の木こり
の若者が初めて作ったというもの、もう一つは尊敬する鞄職人のものだが
共通するのは想いの深さが現れていると言う点だろうか。
作り手の想いが大きなエネルギーになって迫って来るようなもの。
こちらは圧倒されてただオロオロして涙を拭う、言葉も出てこない...。
そんなものづくりを目指したいものである。