2017年6月17日土曜日

ダレスのコバ

ブライドルレザーのダレスバッグのコバ(切り口)を磨き締めている途中です。
胴の周りがステッチで一周囲まれた非常にフォーマルな鞄です。
この種の仕立ての鞄は、前と後ろの胴のいちばん下のコバだけが地面と接しています。
言い換えると二枚の革の板で全重量を支えています。
それだけに胴の強さ、コバの強さには気を使います。
Fugeeが染料とフノリを使った昔ながらのコバ磨きをしているのも堅牢なコバを求める
からであり、ダメージをうけたコバの締めなおしが効くからです。
単純に強度だけで比較すれば不利な所がある構造ではありますが、
その出来上がりのキリリとした美しさはこの鞄の大きな特徴と言えます。