スターリングシルバーの錠前を使ったG.K.様ご注文のKM39型ができました。
是非エイジングを楽しみながら長くご使用いただければと思っています。
私共がこだわるものに鞄の耐久性があります。
それを左右する大きな要因の一つはコバの堅牢さです。
革製品の場合難しいのは素材自体がしなやかで柔らかく、曲げたりすることができる
ところです。
コバをただカタマリのように固めれば大丈夫と言うものではなくある程度の柔軟性も
要求されます。
まだまだ難しいところの多いコバの磨きですが、時間をかけてしっかりみがく事で
シュリンクレザーのようなクロム鞣しのソフトな革も綺麗で堅牢なコバを作るよう心がけています。
暑い”と愚痴を言う元気も出ない暑さでしたね。
当アトリエでも夏風邪から長期微熱に悩まされた夏前半でした。
Fugeeでは只今小物を作っております。
空も高くなって日差しも秋の気配です。
さあもう少し頑張りましょうか。
残暑の出現を恐れながら作業する今日この頃です。
よくありそうな、どうという事のない鞄です。
もし実物をご覧いただいてなんだか膨らみが感じられる、いい質感を感じられる
と思って頂けたら嬉しいのですが。
私たちの鞄つくりにはなるべく偶然をなくそうとしています。
その為うしろでは色々な作業をしています。
革がどう動いてくれるか、どう力に対応してくれるかテストをします。
力が全くかからない部分の型くずれをどうふせぐか、も大事なことでした。
その他もろもろ、、。
でも最終的には、手を付けてファスナーを付けて革を縫ったらこうなるよね
というふうにつくります。
見た目は「普通だけどどこか違う鞄、、」中身は「全然普通じゃない鞄」、目指します。
ひとつの鞄の胴になるパーツです。
それぞれ細かい漉きを終えた表になる革と裏打ちの革をこれから
接着しようというところです。
ちなみに裏打ちの革とは、表の革の強度や質感を出すために張り合わせるもので、
裏地に使う革とは別のものです。
見えている面はすべて革の裏側です。
まさに舞台裏ですが、並べて見たら青海波のようだったので
思わず写真を撮りました。
下の写真はすべて貼り合わせた後の胴のパーツを表から見たところ。
前回に引き続き、新型FN44型のご紹介。
FM42型のオーダーをいただいておりましたが、多くのファイルをお入れになるということで新型に変更になったお客様の鞄です。
ゆったりとした力強いカーブが特徴のFM42、FL46 に比べて、折りたたまれて内側に入り込む部分をできるだけ少なくなるよう型紙や仕立て方を工夫することで鞄の内側のスペースを大きく確保することを可能としました。硬いファイルをたくさん入れても鞄の真ん中にすんなり入ってズレないようにするための取り外し可能な器具(3枚目の写真)もつくりました。入れたファイルは底にある左右のパッドのあいだに収まり、鞄を動かしても内側に入り込んだ部分の革に当たって擦れることを防ぎます。
ペーパーレス化が進む現代。それによって生まれる新しい鞄の発想もたのしみではありますが、そもそもモノを入れて持ち運ぶ道具としての鞄。働くビジネスマンたちに心地よく寄り添うアイテムとしてご要望がある限り、つくり続けていきたい鞄らしい鞄です。
錠前はお客様のご希望により、お持ち込みになった鞄に付いていたものを使用しています。錠前本体部分はバラして磨き直し、ベロに付く方の金具はこの鞄の雰囲気に合うようなものを自作しました。
ダークネイビーの艶やかな本体にさり気なく主張するメカニカルな錠前。
オーダーならではの鞄となりました。
Fugeeの鞄のつくり方は必要な機能を咀嚼して革という美しい素材を崩さずどこまで
形に落としこめるか、だいたいそんなことです。
これまでビジネスシーンでお使いいただくことが多いFugeeの鞄は
お客様の思いにもずいぶん支えられてきたとおもいます。
革という素材の不利な点やたぶん使い勝手の悪い場合もあるのじゃないかと
思います。
最近制作したこの鞄は多めのA4のファイルを運びたいというお客様からの
ご要望が多いため定番に加えようとしている形です。
A4ファイルをストレス無く収納するという機能を大づかみにしてFL46,FM42の中間のサイズになっています。
形は兄弟ですがFL,FMとはまったく違う考え方仕立てで出来た鞄です。
書類入れをより意識したストレートでシャープなラインが特徴です。
新しい錠前を企画しています。
現在オリジナルの厚みのある角錠前と丸錠前とは少し質感を変えた、
繊細な雰囲気のものを考えました。
錠前を留めるためのピンも今までより細いものを使います。
見えている釘の頭が小さいだけで鞄の面もちも変わります。
第一号は新しい定番の口枠鞄に取り付けましたが、KM39型のカカエ鞄のような、
少し柔らかみのある鞄とも相性はいいはずです。
錠前は鞄の顔を決める大きな要素のひとつなので、新しいカタチが加わるのは
表現の幅も広がるということ。楽しみです。