2018年5月22日火曜日

ヌメ革のショルダーバッグ

水に浸して柔らかくなった革を型に入れて引き絞って立体を成型する方法があります。
ステッチも無くスッキリと見えるのが利点ですが反面薄くなる部分ができるのと
絞りの深さに限界があるということがあります。
絞りの成型の他に同じようにも見えるが全く別の方法というのもあります。
このショルダーバッグは18年ほど前に作らせて頂いたブライドルレザーの
ヌメ(タンニン鞣しで染めていない革)を使ったものです。
今回はメンテナンスのためにに戻って来ました。
コーナーのパッチの裏では胴体を野球のボールのように縫って丸みを出してあります。
作り手としては非常に興味深い製作方法です。
革の持っている張り、力強さ、緊張感がうまく出せた美しい鞄になりました。
この鞄を初めのモデルとして形は変えてありますが今も
同じ作りのショルダーバッグを各色で定番として作っております。
革の原点のようなヌメもいいものですね。