2020年8月26日水曜日

真鍮フレームの書類鞄 (3)

 金具づくりと並行しながら鞄本体の試作や本作も進めます。

上の写真は試作です。実際にどのくらいの張りや硬さの鞄を目指すか、真鍮枠も仮に取り付けて検討していきます。枠と持ち手とのバランス、これから作る小さい金属パーツの大きさなども検証します。三次元の立体になると当然ですが革のボリューム感など、図面の段階では感じられなかったものが出てくるので、気持ちも盛り上がります。

本作は、赤茶色のカーフのシボ革(写真2枚目)と黒い象革(写真3枚目)です。





2020年8月18日火曜日

真鍮フレームの書類鞄 (2)

 人それぞれ胸躍る瞬間は違うとは思いますが私はこういう物をいじっている時本当に楽しいんです。部品のある物はおおざっぱに機械加工してあります。ある物は板だの塊だのから切り出します。それを図面にあわせて切ったり曲げたり削ったりネジ切ったりしながら組み立てていきます。 








2020年8月8日土曜日

真鍮フレームの書類鞄

現代も口枠鞄の魅力に取り憑かれる人は大勢います。革という質感豊かな素材と少し時代かかった口枠がうまく融合した時のプロポーションの美しさ。口枠の開閉時の動きにも魅了されるようです。私共作り手にとっても色々な表現を試してみたい素晴らしい組み合わせです。

長年の夢であった真鍮無垢の口枠は20年近く前に図面を描いてありましたが、2017年に制作を引き受けてくださるところが見つかり大きめのボストンバッグを作ることができました。

http://fugeebags.blogspot.com/2018/01/blog-post_20.html

その後小さめの2サイズの枠を追加制作を依頼、今年は中間サイズ枠を使った鞄2点を作らせていただきました。このシリーズの定番化ができたらと考えています。

これから何回かに渡って、この2点の鞄の制作過程をご紹介しようと思います。











2020年8月1日土曜日

紺色のPNBX型 ショルダーバッグ

お客様の中に時々Fugeeの鞄が手縫いであることをご存知ない、あるいは気がつかれない
ままお買い上げいただきご使用いただいている場合があります。
でもそれはそれで素敵なことだと思います。
Fugeeの手縫いはそれだけを声高に言うべきものではありません。
クオリティを維持する為ベストを探った結果の方法です。
実はミシンの方が良いと言う箇所も存在して、そこは当然ミシンなのです。
あえて言うなら手縫いは「品質を高く維持する為Fugeeではこうしよう」
と言う作業の中の一つです。
ですからある時は紺のブライドルレザーの落ち着いた美しさをそのまま見せたいなら
ステッチが派手な色の手縫いである必要はない場合もあり、
目立たない表現でひっそりと縫う場合もあります。
でもよく見て頂けると、長くご使用いただけると、Fugeeが何をしようとしているのかが
お分かり頂けるかもしれません。









2020年7月25日土曜日

2020 Fugee 夏

7月も後半というのに太陽のないジメジメした日々が続いています。
夏といえばFugeeでは毎年恒例の小物制作の季節です。
暑いアトリエで小さいパーツを汗を垂らしながらいじっているはずなのですが、
同じ暑さでもこの続く湿気にはそろそろ閉口しています。
同じ作品を数個作る時、革の種類によってハリやチョウシを変えることをします。
これからしばらくはノギスを片手に革の厚みの管理と細かいスキの作業が続きます。
この小さな革達が形を表してきてひと目でどういう部品かわかる頃には
梅雨が明けていればいいなと思います。
久しぶりに庭になったわずかな梅の土用干しも楽しみな梅雨の1日です。





2020年7月16日木曜日

4年目のFM42

予期せぬアクシデントに見舞われてできてしまった口枠の右肩部分の深めの傷を
たいへん気にされてH様がFugeeにいらしたのは、
この鞄を納品して1年経ってなかった頃だと記憶しております。
私どもに出来ることにはもちろん限界があり、もとどうりにする事は不可能なのですが、いろいろ手を尽くして傷が目立たなくなるように手当てをします。
持ち主も作り手も当然のように目はその部分に行きますが、
月日の経年変化や使用感が少しずつその傷にさえ
ある種の存在感を加える様になってきました。
革のエイジングは、言い換えれば朽ち果てていく過程の美しさとも言えます。
自分達の作品とそういう向き合い方が出来る幸せを感じています。
2年ほど前にお買い上げいただいたコードバンの黒いクラッチバッグとともにメンテナンスでお預かりしました。









2020年7月11日土曜日

棒屋根金具のハンドバッグ(4)

革の張りの美しさや金具の質感の美しさ。
開閉の時の巧みな動きの面白さ等が一つの鞄を作り出しています。
私たちが望むのはそれらをそのまま見せられるように。
削られたり不協和だったりするような邪魔をした仕立てをしていないか
いつも考え感じて慎重に作業を進めます。
それにしてもチャレンジに対する素材の許容範囲の大きさに助けられます。
棒屋根ボックスカーフハンドバッグができました。