2013年8月31日土曜日

ある夏の日

     黒のボックスカーフ(子牛の革)に型紙をのせて、何度も確認して
     今まさにカットを始めるところです。
     一般にボックスカーフはとてもデリケートで、美しいのですが
     傷もつきやすい革です。高級な革の代名詞のようなもの。
     でも、この革はただデリケートなだけではありません。
     美しく繊細なのは表面の話で、実はこの革の繊維は
     非常に粘り強く柳腰なんです。
     ですからボックスカーフでしっかりした仕立てた鞄は
     経年変化も独特の美しさを放ちます。
     この鞄はどんな表情になって里帰りしてくるのか、楽しみです。