2016年12月18日日曜日

アングルフレームの大きな鞄

お客様に革をお見せして気に入って頂き、あらかたのサイズ以外は全て好きに
作らせて頂いた2006作製の懐かしい鞄です。
革はこの当時すでに革鞣しを廃業してしまったドイツのタンナーの
ボックスカーフでヴェルディという種類のワイン色を使いました。
真鍮の金具はベースをブロックから手で切り出し、
ドロップ部は型を作って鋳物屋さんにお願いしました。
アングル状の口枠にボックスカーフを巻込むという不可能を
革を2ピースにすることで可能にした、かなりめずらしい作りです。
このアイディアは悩んだあげくに金原が考えた方法でした。
鉄の丸棒を曲げて作った持ち手の芯に革を巻き力を込めて縫いきったのは
当時仲間だった現在は銀座ORTUSの小松でした。
いい革があって、いい相棒が三人とも夢中になって作り上げた鞄です。